ミクロの決死圏 [DVD]
私がこの映画の存在を知ったのは、ウルトラセブン31話「悪魔の棲む花」の元ネタだと言う話を聞いたからです。宇宙細菌に侵された少女を救うべく、ミクロ化したセブンが体内へ入る話ですが、本作も、手術不可能な脳内出血を負った科学者を、ミクロ化した潜水艇で救いに行く話なのです。ただ本作も、手塚治虫の「鉄腕アトム」の一挿話が元ネタになっているらしいですが…。さてさて、本作ですが、これが面白い。ミクロ化出来る技術があるなら…という考えは潜水艇が体内に入った瞬間消し飛びます。ミクロ化制限時間は60分。乗組員は紅一点を含む五名。敵側のスパイが一名紛れている。体内の白血球や抗体が襲いかかる等、もう目が離せません。しかし何と言っても白眉は体内の美しさだと思います。デザインをあのダリが手掛けた!という誤報が出ても無理はありません(因みに前出の宇宙細菌の名はダリー!)。また潜水艇と司令室は、その後のアポロ11号とNASAのようでもあります。40年以上前の映画ですが、CGに慣らされた現代の映画ファンにこそ観てほしいです。
Fantastic Voyage
映画は、リメイクが伝えられる1966年『ミクロの決死圏』、今や古典のSF作品。
人間の体内への旅、これぞセンス・オブ・ワンダー。
しかし命の重さもさりげなく描いた正統派映画。
映画公開から40年、ついに発売されたサントラ盤です。
あの”FSM”より限定3000枚でリリース、入手困難。
音楽は巨匠レナード・ローゼンマン。
オープニングなどでは環境音楽?のようなシュールな音楽に挑戦、音楽も幻想的です。
変わってエンディングでは、オーソドックスなハリウッド映画音楽を高らかに奏でます。
全13曲47分収録。
目的地は脳 (ミクロの決死圏)
最初のミクロの決死隊は映画で何度も見たほどよくできてるなぁと感心したものです。そして今度はパート2と言うことで読みましたがなんと先に人間縮小という大偉業を成功したのはソビエトと言うちょっとそれは信じがたい事なんですが・・やはり作者も世界の2大強国と思っているのかも・・
ミクロの決死圏 (ハヤカワ文庫 SF 23)
政府要人の緊急手術。その病巣は脳であり、通常の手術では不可能だった。そのため軍事機密である物質縮小装置を使い、医療チームを潜水艦ごと縮小して患者の体の中に直接入れて手術を行うことになった。
あまりにも有名なSF映画のノベライゼーション。この小説は、映画の台本をもとにSF界の巨匠アイザック・アシモフが書き下ろしたものである。さすがアシモフ氏の手によるものだけに緻密な展開は、SFでありながらサスペンス小説にも引けを取らない。また高橋泰邦氏の翻訳もよく、映画を見た後でも十分に楽しめる。しかし、当のアシモフ氏は、この作品は気に入らなかったようである。近年「ミクロの決死圏2」を発表した。本書と読み比べるのもよいだろう。
ミクロの決死圏【字幕版】 [VHS]
66年作のSF映画であるが古びているのは特殊効果CG・SFXといった技術においてのみだろう。斬新なアイデアそのものは決して古びてはおらず、その証拠に87年ジョー・ダンテ監督作「インナー・スペース」でリメイクされたものの本作を凌ぐ作品とはならなかった。ダンテ監督作はマーティン・ショートを起用したコメディタッチで随分趣が違うが、それもオリジナル作品である本作へのリスペクトゆえの遠慮だろう。現在の技術で本格的にリメイクされれば...などと思ってみたりもするが、あのダリが美術を手掛けただけに、この特殊効果をシュールな美術として観る楽しみもある。60分というタイムリミットサスペンスもさることながら、マイケルズ医師役のドナルド・プレザンス(刑事コロンボ/別れのワインなどで名演が観られる)の役どころが、心理的サスペンスを盛り立てる。そうTVシリーズ「宇宙家族ロビンソン」のドクタースミス(去年故人となったジョナサン・ハリス)の役どころといえば、ワカル人にはピンとくるだろう。本作に広がる世界は、まさに「人体は小宇宙」であることを我々に思い出させる。そんな事を思えば、あの体内潜航艇は宇宙船に見えてくるのである。