明日もまた生きていこう 十八歳でがん宣告を受けた私
人間ってこんなにすごいんだ。。。。最後の章を何度も繰り返し読んで、そう思わずにはいられなかったです。彼女のように頑張れるかどうかは自信がない。でも、命を粗末にしないで、生きていることに感謝することは今すぐに出来る。両親に感謝、支えてくれる人に感謝、毎日に感謝!ありきたりの言葉だけど、すごい勇気を貰える本です。こんなに素晴らしいものを残してくれた彼女に本当に感謝です!
そんな軽い命なら私にください―余命ゼロ いのちのメッセージ
偽りの無い、いのちのメッセージです。
わたしはよく自己啓発本を読みますので、「あと1ヶ月しか生きられないとしたら何をしますか」という自己質問をしてみたことが度々ありました。そうやって自分なりに考え「只今、臨終」の気持ちで頑張ってきたつもりでした。
。。。。。。でも。。。。まだまだですね。やっぱり本当に余命ゼロの人にはかないません。自分のこれまでの「只今、臨終」の気持ちなんて軽い軽〜い代物だと思い知らされました。
著者は余命を宣告された後に自殺しようとも考えましたが思いとどまりました。更に心のスイッチを入れ、いのちのメッセージを伝えることを選択しました。自己啓発本でも「心のスイッチ」のことはよく言われますが、本当に意味でのスイッチは一度も入れたことがないのかもしれません。。。。そして、将来わたしの余命が宣告されたとしたら、わたしは著者のように心のスイッチを入れることができるだろうか。。。。。真剣に考えました。
書かれてあることは世界的な自己啓発本にはかなわないかもしれません。ですが、いのちの気迫が違います。ものすごい気迫です。
多くの方々に、この気迫に触れてほしいと思います。
感動しました。久しぶりに心から涙しました。
そして。 人生を見つめなおすことができました。
著者の渡部さん、本当にありがとうございました。
---------- 2008/1/17追記 ----------
2008年1月13日に著者の渡部さんが亡くなったそうです。偶然にもこのレビューを書いた日に亡くなられたということで何だか感慨深いです。
訪れた学校は79校、子どもたちから届いた感想文は2万通を超えたそうです。
心よりご冥福をお祈りします。
余命1ヶ月の花嫁
悲しく、つらい体験ほど、自分の心の中を掘り下げてくれることは分かってきた。
その時は、「のた打ち回るほど」苦しくても。
でも、自分からあえて「悲しい、つらい体験」を求められるか?
「どうして読書するのか?」と問われたら、何と答えるか。
「稀有な経験を共有したいから」と答える。
それには、フィクションでは意味が無い。
シネマのスクリーンの中の薄っぺらな演技も滑稽なだけ。
自ら深い苦悩と悲しみの淵に身を置いた者だけが得ることのできること。
本書は有名な実話の記録である。改めて解説するまでも無い。
しかし、この素材の素晴らしさが十分に活字となったかという点が疑問。
そのため☆4つ。
でも、写真があって素敵だ。