ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」
ティンパニーの音が利いてて格好イイです。
1000円でこんな好音源が聴けるなんて素晴らしいです。
グルダのピアノはこういった勇壮な曲に合っているように思う、ピアノソナタならワルトシュタインとか。
モーツァルト・フォー・ザ・ピープル [DVD]
モーツァルトのソナタなら、ポンス、ラローチャ、ピリス、あるいはバレンボイム等とお思いの方。確かに、優等生的、正統派ばかりでしょう。が、グルダにかかれば、モーツァルトの息遣いが聞こえる。人間性溢れるグルダのひたむきな演奏、テクニックにも舌を巻かざるを得ないだろう。こんなにも、慈愛と格調、喜びと品位に満ちたモーツァルトを発見でき、しかも良質なライブ画面・音声で聞けるとは!!ベタ誉め過ぎるかもしれませんが、来日公演が少なかったがゆえに、日本では今一つの評価のグルダを再発見していただくためには、聞いて損はしない1枚。亡きグルダをしのぶ、マニアならもちろん、太鼓判の必聴版です。
モーツァルト : ピアノ協奏曲第23番&第26番
一般的にはベートーヴェンのスペシャリストと云われているグルダだが、その本領はモーツァルトでこそ発揮される。
グルダのある意味「軽い」と云ったら語弊があるかもしれないが「軽妙」なタッチは、モーツァルトにこそ相応しい。
ジャズ好きだったグルダらしいアドリブを交えた演奏は、その美しいタッチと相俟ってまるでモーツァルトとの会話を楽しんでいるかの様だ。
天性のモーツァルト奏者による最高の「戴冠式」。
フリードリッヒ・グルダ・プレイズ・モーツァルト・ピアノ・コンチェルト [DVD]
グルダのモーツァルトには他にはない自由さがある。
弾き振りをするグルダは少々滑稽な姿(というか、身のこなし)だが、
その演奏には「モーツァルトが生きていた頃はこんな風に“自由に”演奏してのだろうな」と思わされる。
グルダの弾く音楽は自由で、生き生きとしている。
オケも頑張っている。
グルダの“生きた”音楽にただついていくだけでなく、ただ合わせるだけでもない。
グルダとともに、とても生き生きとした演奏を繰り広げている。
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20&21番
映画「アマデウス」のエンディングで用いられたモーツァルト・ピアノ協奏曲第20番第2楽章。そして映画「みじかくも美しく燃え」で用いられた同第21番。もし両曲のベスト・カップリングを探しているなら、このCDを推薦する。なぜなら、両曲の特に有名な第2楽章について、テンポ、そしてピアノとオーケストラの美しい響きが醸し出す抒情性で本作に勝るものはないからだ。第2楽章だけではない。第20番は短調のときのモーツァルト独特の情念と劇的な構成、第21番は一転して長調の明るい華やぎが特徴だが、本作でのグルダ+アバド+ウィーン・フィルの演奏はそれらの的確な表現の点でも最高だ。74年の録音。しかし、オリジナル・イメージ・ビット・プロセッシグ+ルビジウム・カッティングによる音は自然で瑞々しい。
グルダに異端児のイメージを持つ人がいるなら、是非本作を聴いて欲しい。即興性を加味しながらも実に端正な、正統の枠を外れない演奏だ。第21番の2つのカデンツァは自作だが、奇をてらったものでは全くなく、曲に自然に溶け込んでいる。
クラシック初心者にも、長年のリスナーにもお薦めできる、間口が広くて奥が深い歴史的名演。それにしてもどちらの曲も第2楽章が美しすぎる!