Lonely Planet Sicily (Sicily, 1st ed)
今回、シチリア島だけの旅行だったので、助かりました。
歴史的背景など、読み物も充実。
ただ、このシチリア版に限ったことではないのですが、
レストラン情報が、味より、便利さと価格中心な感があります。
地図はシンプルで見やすく、とてもよかった。
シチリアへ行きたい (とんぼの本)
イタリア、スペインそれにフランスは南に限ると思っている我が夫婦は、この6月ようやくシチリアに向かう。 なぜシチリアなのかはっきりしないが、長靴のつま先が蹴飛ばしている大きな島に興味を持ち、この「シチリアに行きたい」のタイトルに引かれ読んでから、シチリアにこだわり始めたことはたしかなよう。さいきん、TVでもようやくシチリアの紹介番組がちょこちょこされる時代、パック旅行はしないつもりだったが、やはり最初のシチリアは、この本を片手に出かけることにしました。最近にはないまじめさを感じさせるこの「シチリアに行きたい」は、きっと機中で読み返して良かったと言えるガイドブックになるでしょう。
マレーナ [DVD]
久しぶりに何度目かまたマレーナを見てしまった。
戦時下のイタリアで、夫を亡くした(と思っている)寡婦がどうやって生きていけばいいのか。
あまりに美しいマレーナが、権力者であるナチスやファシストの売春婦になってしまった事を責める事は、難しい。
結局イタリアやドイツが戦争に負けたため、彼女は売春婦と罵られ町を追われる事になるが、本当に彼女にどんな罪があったのかしらと考え込む。
前半はとてつもなく明るくちょっぴりエッチな、子供から大人にさしかかる、男性なら誰しも記憶と経験のある青春お色気物語のよう。
それが後半一気に、戦争が残酷に人生をもてあそぶドラマチックな展開を見せる。
このあたり、同じイタリア映画のビューティフルライフと似た構成になっている。
前半が明るければ明るいほど、後半の厳しさが胸を刺す。
音楽、シチリアの風景、そしてまだこの頃(演技派としての)名は売れていなかったモニカの美しさ。
戦争と言うものの残酷さを女性の強さが結局凌駕するストーリーの行方はすがすがしく、力強い。
山猫 イタリア語・完全復元版 [DVD]
若いころ一度「教養のため」に見て、ほとんどなんの印象も残らなかった映画です。久しぶりに見返してみると、その豪華絢爛さの後ろ側に透けて見える普遍的な人間の心、人生の落日感などが今の映画には見られない説得力をもって胸に迫るのには驚きました。特に印象深かったのはバート・ランカスター演じる山猫公爵とカルディナーレ扮する甥の婚約者との関係。ディナーのテーブルで思わず娘に向かって体を乗り出し、はっと我に返って身をそらす公爵。それを知ってか知らずか敬愛の情を越えた親しさをもって接するカルディナーレ。この娘の下品なほどにこれ見よがしな若さ、美しさがこれからくる身も蓋もない新時代のシンボルとして描かれているようです。その娘に動物的に引かれていく自分の、完全には老い切っていない男性としての残り火を感じつつ、しかしこれから冬が訪れるように確かに老いがやってくることを痛いほどに理解している公爵の姿を描き出すヴィスコンティの技と、それに応えたランカスターの演技はもうお見事としかいいようがありません。この豪華絢爛たる舞踏会シーンは、無論目のご馳走的に楽しむこともできますが、人生の二重の意味での大終焉を経験する公爵の心象を描くためには、やはりここまでの豪華さが必要だったのでしょう。それにしてもこのごろDVDボックスとか称して意匠を凝らした商品がおおく、ヴィスコンティなどは真っ先に「狙われ」そうですね。こういうコンビニ風な豪華さはもっとも似合わない作家だとおもうのですが。
どこかで聴いたクラシック クラシック・ベスト101 PARTII
ディスク6は抜粋の曲が多すぎる。だいたい6枚で101曲は無理がある。抜粋をなくして80曲くらいに減らしたほうがいい。101曲にするなら、ディスクを増やしてほしいね。コストの問題もあるんだろうけど。エイベックスは、100曲で10枚組にして、フェードイン、フェードアウトは一切ないけど、演奏がいまいちな楽団ばかり。こうしてみると、広く浅く聴いてしまいがちになる。