蟲師(10) (アフタヌーンKC)
さらっ と読んで、
後で表紙帯を見て、除幕だと知った。
ギンコの旅はまだまだ続くが、物語はここで語り終わる。
そんな日常的な終わり方が良いなと思わせる最終巻。
ほぼ1話完結で描かれる短編の中には、唐突に不幸に見舞われた、しかしごく普通の人々が大勢出てくる。彼らに何ら罪はないのだが、その不幸が、自身が犯した何らかの過ちのせいではないかという概念に囚われたりすることもある。
しかし、自然の摂理は、誰に罪を与えるということではなく、様々な不思議を我々に見せてくれるのだということ、目に見えない何かや、世界の恩恵や被害を受けつつ生活しているのだということ、人間であるがゆえに、そんな世界に悩んだり、傷ついたりふるのだということを淡々と描いている作品であった。
10巻に収められた、最後のお話となる、銀の雫は、神のような存在となっても(山のヌシ)
人間の心を忘れられずにいた少女とその温かい家族の姿を描いていて、胸を打つ。エコエコと叫ばれる昨今だけど、自然とちゃんと共存していた時代が、この国にはあったのかもな〜。
TVアニメ「蟲師」オープニングテーマ「The Sore Feet Song」
この「The Sore Feet Song」を知ったきっかけは「蟲師」というTVアニメでした。
蟲師の第1話を観た時から、この音楽が頭から離れませんでした。
語るようでいて、それでいて優しい声。
蟲師の独特な世界観を再現した最高の曲だと思います。
仕事で疲れて家に帰って来た時や、何かいやな事があった時、この歌を聴くと心が落ち着きます。
美しく奏でられたメロディの中に浮かぶ、透明で純粋な優しい歌声。
聴いてみる価値ありです!
蟲師~天降る里~ 特典 “蟲師"オリジナル巾着袋付き
最初は 報告書の×印に気がつかず、ひたすら蟲集めをするが何も起こらん。何でだ?マニュアルを見直して、訂正する。確かにちっこいペンで絵を描くのはたいへんだけど、汚い絵では蟲師ではないでしょう。それにコツをつかめば簡単。全部書き直す必要は無いし、(部分的な修正でOK、うっかり消しても、前の報告分の絵が残ってるので、もう一回修正できる)丸がもらえるのは嬉しい。そのうち慣れてきて、初回でOKがもらえるようになります。
ギンコさんの登場も「来た来た!」とわくわく。ギンコさんと一緒に里の散策をしていて、倒れてしまったときは、ギンコさんに看病してもらう ちょっとしたシーン(本当に静止画で一瞬です)があったりしてキュンときた。
もともとが、蟲師好き向きだろうし、ちょっとづつゲームを進める私には、あっていると思います。また、原作を読み返したくなります。
蟲師 大友克洋完全監修 蟲箱 [DVD]
原作が380万部を超えるベストセラーを映画化するというコトは、とても難しいコトだ。
それを大友監督は、膨大なロケハンと練りに練った脚本で見事に映像化した。
最新のVFX技術を、コレぞCGという風に使うのではなく、現実の自然の中にうまく溶け込ませ蟲という不可思議なものを作り上げたという点も大きな見どころであろう。
なにより、シナリオの深さが一番の見どころである。見る人を引き込ませるオープニングから始まり、一気にエンディングまで持っていかせてしまうところが、大友監督と村井さだゆきさんの凄いところである。
そして、この蟲箱には大友監督が実際に描いた画コンテや初稿のシナリオが入っている。
将来、映像を志す人にとって一度は、読んでおくべきものだと思う。
そうでない人も楽しめる一冊になっています。
現在50%オフということなので、買って絶対に損はしないと思います!!
水域(上) (アフタヌーンKC)
現実と夢の世界をつなぐ悲しい過去。そして現在と過去の邂逅。ひとりの少女のルーツはダムに沈んだ村の成り立ちにまで遡る。これは民俗学に根差したヒューマンドラマであると同時に、現実と非現実の境界を心に響かせてくれる名作であると思う。漆原さんの世界観が凝縮した力作です。