Perfect Future(初回限定盤)
正に、魂を鼓舞するアルバム、適度のセンチメンタリズムとエロチシズム、そして過分な躍動感と高揚感に溢れている。
以前、傑作アルバム「Stompin’On Down Beat Alley」で、にわかスカパラ・ファンになった者にとっても十分に満足できる。これって、ライブでは、床が抜けるほど大盛り上がり確実の新作ではないか。
いきなり、管楽器と弦楽器と打楽器が、我も我もとばかりにシャウトしながらも、見事にハーモニーされるそそられるオープニングのアルバムタイトル曲1から、これぞスカパラ・サウンドと呼ぶべき怒涛のインストゥルメンタル5.9.10に、ムーディで大人な媚薬を感じさせる7、踊りたくなる事必至の伊藤ふみおとのコラボが楽しい軽妙でリズミカルな11他、何ともヴァライティに富んだDISC1に、2007年のヨーロッパ・ツアーでの「モントルー・ジャズ・フェスティバル」でのお馴染みの楽曲乱れ打ちライブ(「Ska Me Crazy」での聴衆との一体感を感じよ!)が丸々8曲も付いて、もはやボーナス特典と言うには有難過ぎる(笑)DISC2も併せて、何とも嬉しい1枚。
ソウルフルな経済学―格闘する最新経済学が1冊でわかる
原著の主題はThe Soulful Scienceであり、Economicsという言葉を用いていない。ただし本書の内容はサイト案内が指示するように、現代経済理論のフロンティアを扱ったものだ。1980年代以降の経済学は「長足の進歩」を遂げたと宣言する著者によれば、心理学や社会学、法学、政治学といった経済学以外の「社会科学」諸分野との緊密な連関がその進歩に深く関与しており、その点を考慮してあえて「science=科学」なる概念を採用したのだろう。幅広く最新の学術文献を駆使しての壮大なストーリーは、ジャーナリストとしての力量を遺憾なく発揮している。
本屋に立ち並ぶ「○○の経済学」(たとえばそこには、組織、情報、制度、開発、行動そして実験といった言葉が入る)が横行闊歩する状況に、ある種の胡散臭さを感じ取る人もいるかもしれない。「それは流行なのか」、あるいは「経済学はこうも多くの種類があるのか」など印象は多様だ。現代経済理論はどこまで進んだのか、そのフロンティアを概観すべく本書は優れたナビゲーターとして機能する。単なる「印象」や「直感」は本書を通じて、多少とも学問的に基礎付けられるのではないか。一人で細分化された経済学の現状を俯瞰するのはなかなか困難だ。本書はそんな困難を見事に打ち破ってくれる活力に富んだ理論書。有益・刺激的であり、そして知的な作品である。
これからの経済学の行方、そしてあり方を模索する際にも本書は含蓄に富む。巻末で提示されている、「競争市場の研究ではなく、何百万もの個人的決定の集合体としての社会を、歴史や地理や人類の進化史によってかたちづくられた特殊なコンテクストにおいて理解すること」(359頁)が、「経済学とは何か」なる問いに対する統一的見解であるという認識(その妥当性を含め)をより一層深めるべく、私なりの考察を重ねたい。お薦めの現代的好著の登場である。訳文も周到。
新・はじめての日本語教育1 日本語教育の基礎知識 新・はじめての日本語教育
幅広く日本語教育の世界をつかむのに最適です。日本語教育検定試験を受けるのに、テキストとして購入しました。やはりやみくもに問題に当たる前に、こういったテキストを読み込んでおくと理解が早い気がします。
ただちょっと…デカイです。特にこのサイズである必要もなさそうだし、参考書サイズだと読みやすかったなぁ、ということで星ひとつ減らしましたが、内容はわかりやすくてよい本です。