狂乱家族日記 番外そのはち (ファミ通文庫)
今回はこれまでと違いテーマの類はないようですが、だからと言ってイコール作品の質が劣る訳ではありません。
例えばFBOnlineに掲載された作品では、どうやら未だ月香の中で人格が残っている泪雨夜の視点である日の乱崎家を襲った怪事件と、泪雨夜達が『楽園』にいた時代の出来事を描いた「月ノ輪ファンタジア」、今回表紙を飾る死神三番が霧岬知紅からいかにして今のようになったかを描いた「赤ずきんちゃん狼がきたよ」、鳳火を巡りOASISと黒優歌(敢えてそう書きます)が色々な意味でやばい戦いを繰り広げる「OASISの逆襲」という具合にバラエティに富んだ作品が揃っています。
そして書き下ろし「暗黒少女領域」は優歌が主人公ですが、内容については詳しく踏み込まないことにします。
ただ、優歌の内面を描く以上どうしても暗い雰囲気になってしまいますが、作者が言うように本編完結直前というタイミングだからこそ出せる作品で、こういう作品を出すからにはやっぱり通常の優歌も黒優歌もひっくるめて、作者の優歌に対する思い入れの程が読み取れるとだけ書いておきます。
空はまるで
まさに青空の下に吹くさわやかな風のようなアルバムだ。MONKEYの本領爆発。1曲を除いて捨て曲なしの1枚。その曲、14曲目はいつも飛ばして聞いてます。これがなければ星5つどころじゃない名作なのになぁ。でも、何度でも言うけど、すばらしいアルバムなんです。それだけに、14曲目を企画した人、音楽界にいる者として、反省すべし!
SPACEWARP×家族ゲーム
3年ほど前にスペースワープ5000を購入して組み立てましたが、2ヶ月ぐらいで自然に壊れてしまい、とてもがっかりしました。その後、品質が良くなったらしいということで購入に踏み切りました。商品名にある「家族ゲーム」という映画の小道具として採用された時のデザインを再現したそうですが、セット内容はスペースワープ5000と完全に同じでした。封入特典については、他のおもちゃについてくる商品パンフレットと「家族ゲーム」DVDの宣伝チラシ程度です。飾って眺める楽しさについてはスペースワープ5000のほうが上です。
スペースワープ 5000
家族ゲーム [VHS]
『の・ようなもの』に続く森田芳光監督の一般向け映画第二弾。本間洋平の原作を森田色に塗り固めた作品。1983年度のキネマ旬報ベストテン日本映画部門第1位。
公開当時に観た時は、「受験戦争に巻き込まれ、崩壊して行く家族の物語」なのかと思っていたがさにあらず。ビデオ化されたのを機に見直して観たら、緻密につくられたパロディー映画であることに気付いた。
その象徴とも言えるのが、横並びの食卓。これはディスコミュニケーション、家族の崩壊状況の顕在化でもあるのだが、横一列での食事という構図が、ダヴィンチの『最後の晩餐』を思い浮かべずにはいられない。そう考えると、誰がキリストで、誰がユダなのだろうか・・・。
いずれにせよ、引っかかりどころが多く面白い映画だ。!!ヴィスコンティの『家族の肖像』やパゾリーニの『テオレマ』等と一緒に観るともっと面白いかも。アクションでない、松田優作も見物。
虹の歌集
無音からいきなり肉声一本ではじまる第一曲目"虹"から脳天に空手チョップ(古い表現でちょっとアレですが)いいよね。
中低音が聞いたアレンジもたのしい"Chinese Soup"もいいね。娘がこの曲大好きです。
でも、何度も聴いてく内に、"恋するしっぽ。"がじわじわ来ますね。
猫は別に好きじゃないし、飼ったこともないけど。けなげな歌詞とアレンジと葵さんの声がうまーくマッチしてる。
やはり葵さんは日本語の歌が一番しっくり来ると思うよ。日本人の中では英語も歌いこなす方だし、上手にハマってる曲("Alfie"とか)もあるけど、あくまで「日本人にしては」の世界からは抜け出せないと僕は思ってる。
まぁ、「日本人向け限定」という世界なら「あり」かなぁとは思うけど。