LIES, LIES(初回限定盤).(DVD付)
まず、小ネタから。
米倉涼子さん、ダンスバレエをやっていたのですね。知らなかった。
偶然、昨日バレリーナの吉田都さんの番組(NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見たのでシンクロニティだなあと。
本題。
曲も良質なポップス(ダンス・ミュージック風)で聴きやすいし、歌詞もさらっとと聞けます。
ですが。
よーく「歌詩」を見ていると、なかなか一筋縄ではいかないことに気づきます。
「狼少年」と「花泥棒」ってなんだろう? とか。
ただ、ぼんやりと、『1Q84』BOOK1の冒頭、
ここは見世物の世界
何から何までつくりもの
でも私を信じてくれたなら
すべてが本物になる
という引用があったのを思い出しました。
どうもいまの(一部の、いや大部分の?)日本人にとって、世界の見え方は「見世物の世界」あるいは「LIES」のように思われるようです。
自分は演劇に疎いですが、ブレヒトの劇のように、体験したあとにじわじわ心のうちに疑問やイメージが湧いてくる、そんな曲かと思っています。いまのところは。
ナサケの女 ~国税局査察官~ (米倉涼子 出演) [DVD]
面白かったです。
同じクールで「黄金の豚」というドラマがあり、
あちらは税金を使う側の公的組織の不正、
こちらは税金を納める側の不正を暴くというものでした。
脱税を暴くってこうやってやってるんだと
知ることができてとても面白かったです。
米倉涼子演じる松子も庶民的で親近感もてました。
また脇を固める柳葉敏郎、飯島直子など
俳優陣がとても豪華で
それだけでも見る価値があると思いました。
そしてやはりただのオカマではなかった武田鉄也。
ストーリーにしっかり絡んできました。
さすがの演技でした。
トモヤのその後がとっても気になるので
続編希望です。
LOVE CENTRAL
ドリのアルバムは毎回チャレンジしています。このLOVE CENTRALでは「大人の」ドリを聞くことが出来ます。そして通して聴くと違うストーリーが浮き出てきます。
一人の女性が、愛を追い求めながらも裏切られ身を持ち崩し、しかし吹っ切れ、一軒家で犬と遊ぶほど幸せになります。そして最後の曲「THE ONE」では我々全員の人生を力強く応援してくれます。
何度聴いても、「ねぇ」と「THE ONE」では涙が出てきます。
すばらしいアルバムです。ぜひ大人のドリを楽しんでください。
LOVE CENTRAL(初回限定盤)
今回はしょっぱなから一気にもっていかれました。
美和さんのパワフルかつ透き通ったハイトーンボイスの連発。
壮大だけど謎めいたオープニングから、曲間もなく一気に「その先へ」。
すべてがクリアで、青空に突き抜けていくような音一つ一つの何と魅力的なことか。
「ANOTHER JUNK IN MY TRUNK」では意味深な言葉遊びと、狂おしいほど愛らしいボーカルをたっぷり堪能。
「POISON CENTRAL」では恋の悪魔が自由自在に歌い遊んで、音楽の喜びを満喫させる。
日本でジャズを歌わせたら屈指の歌手、吉田美和にしかできない驚きの表現に度肝をぬかれます。
「FALL IN LOVE AGAIN」はコーラスアレンジやメロディの動きなど、初期のさわやかで初々しい雰囲気。
自然と涙腺が緩んでしまうような懐かしさを覚える人は多いはず。
アルバムの中間点にはあの「ねぇ」が君臨。何度聴いても感動で言葉を失ってしまう、本当の意味での名曲ですね。
後半も、「せつなくない?」「風切っていこう!」「THE ONE」など新しいドリカムと懐かしいドリカムの要素が見事に溶け合った
「未体験」の曲ばかり。
配信限定だった、冬にぴったりの「GODSPEED!」が収録されたのもうれしいですね。
全編を通して、一つのミュージカル映画を見たような、あっという間の54分。
曲順も見事ですね。最後の曲のエンディング部分がオープニング曲につながっているので、
自然と、何度でもリピートしたくなります。
年齢や性別を問わず、どんな人でも、それぞれの生き方や価値観にあった宝物を、
音楽を通じて新しく発見できる一枚だと思います。