「マザーウォーター」 [DVD]
ドラマ『すいか』以降、そのスタッフの内、二人がかかわる作品を追いかけています。
一人は、脚本家の木皿泉氏。
もう一人が本作の企画・霞澤花子氏。『かもめ食堂』『めがね』『2クール』『プール』はすべてそうです。
以前「ピクトアップ」という雑誌で『かもめ食堂』に関する霞澤氏のインタビューが掲載され、単なる企画だけではなく、実際は総合プロデュースもしていたと書かれていました。おそらくは、本作もそうなのではないでしょうか。
今回はメインの女優さん4人が『すいか』のレギュラー(光石研さんもゲストで出演されていました)。何よりも、そこに反応してしまいました。そして、『かもめ食堂』などと同様、物語のない物語、不思議でゆったりとした「日常」の描写。「日常」の描写で押し切るのは難しいことなのでしょうが、そこにこそ面白さがあると思います。舞台は京都ですが、観光地でない「日常」の京都の風景も楽しいです。
波乱万丈の物語が悪いとは思いませんが、こういった、ゆったりとした時間を描いた、心地よい“退屈”さを持った作品も大切だと思います。
(理由は分かりませんが、同じ商品が二つ立っています。同じ内容のレビューを掲載します)
サイコドクター Vol.4 [VHS]
毎回違う病名で、多彩なゲストが患者として出演しますが、ひとりひとりの患者に親身になって接する(竹野内豊さん扮する)楷先生の姿に心が打たれました。楷先生自身も心の病を抱えていて、その原因が最終回に近づくにつれ、徐々に明らかにされますが、最終回で竹野内さんが口をふさいで泣くシーンは圧巻です。竹野内さんが小児科医拓巳先生を演じた「星の金貨」にも彼が口をふさいで泣くシーンがあってかわいかったですが、その時とは一味違った、成熟した名演技が観られます。
サイコドクター Vol.2 [VHS]
脚本が良いせいか、これは見て損は無いと思う。竹野内豊の演技もいいし、シリアスな展開をお好みならオススメですよ。最近は「観るに耐えない作品」ばかりだから。その点、これは最後まで見ることが出来た。
すいか DVD-BOX (4枚組)
放送されてたときは、キャスティング的に
すっごく見たいドラマであったにも関わらず、
土曜日だったこともあってほとんど見れずに終わってしまったので、
DVDが出てホントに良かったです!
去年の夏もいっぱい見て、今年の夏もいっぱい見ました。
泣けるんだけど、決して悲しい涙ではなく、切ない涙であったり、
温かい涙であったり、とにかく胸がいっぱいになる作品です。
ほのぼのとした中にも、白石加代子やもたいまさこといった超個性派の
方々の演技が笑えます。
ほんとうに存在するんじゃないかと錯覚してしまいそうな
『ハピネス三茶』や『泥舟』はすごくステキな空間で、
あの世界に入りたいな~と思いました。
秋になって来年の夏まで封印しますが、2006年の夏に
またいっぱい見ることでしょう。
Coyote(コヨーテ)No.46 特集 ホンマタカシのたのしいポートレイト写真
ホンマさんが、池上彰さんのようにわかりやすく
ポートレイト写真の面白さを解説してくれるわけではありません。
むしろ、読みながらちょっと混乱します。でも不快ではありません。
いろんなやり方、考え方でいいんだよね!
良い悪いの評価など怖れるに足りず、
思いついた無茶なアイデアをどんどん試してみたらいいんですよね!
という気分にさせてくれます。つまりここでいう混乱とは、
さまざまな固定観念や約束事や決まり事を断ち切って、
自分なりのポートレイト写真をつくってみればいいじゃないですか、
とそれを実践しているホンマさんに言われて、世界が一瞬にしてリセットされて、
そんなこと考えたこともなかったあ・・とどぎまぎしている感じです。
情報を伝える雑誌は多いですが、そんな気持ちにさせてくれる雑誌記事は、
しかもポートレイト写真というごく身近な話題をもってこんな風に
世界をひっくり返してくれる雑誌の特集って少ないですよね。
「考え方を考える」ことの好きな人にはきわめて刺激的。
しばらくは、この特集から自分で応用問題をつくりながら、
デジカメでいろんなポートレイト撮影にトライしてみようと思います。