人鳥哀歌e.p.
ポストBUMP OF CHICKENは単なる売り文句ではない。
正当な評価である。
「人鳥哀歌」。ペンギンエレジー。絶望を背負った希望の歌。
2009年、暗い社会を明るく盛り上げる曲が流行りを席巻しそうな予感はあるが、その中にあっての嘆きのブルースもまた、一際存在感を放つ。
台風の目となれるか。要注目。
In The Garden 中嶋邦夫エマイユジュエリー
ジュエリーデザイナー中嶋邦夫さんの多数の作品が惜しげなく掲載されています。
アールヌーヴォー期のジュエリーにみられる、ラリック、ガレ、ドームといった作家を連想させる独特のエナメル技法が多用されているジュエリーは圧巻の美しさで、ぱらぱらとページを捲って写真を眺めているだけでもうっとりしますし、中嶋さんご本人の文章や、寄稿されている先生方の解説が分かりやすくも本格的で、ジュエリーや美術に関心のある方がじっくり読んでも非常に楽しめる内容と思います。
この本のおかげで、ジュエリーの奥深さを改めて知ることになりました。ずっと長く大事にできる本だと思います。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX
昔から攻機のファンの私は、このゲームが初め出た時全く買う気はありませんでした。
大抵アニメシリーズからの派生でゲームが出た場合、RPGにしろACにしろ、外れが多かったりする昨今。
自分の中の攻機のイメージを壊したくなかったんです。
けれど、買った友人から「あるステージがクリアできない!」と云われて私が何故かプレイする事になって、厭だなぁと思いながらやってみたんです。
けれど、やってみると不安は的中するどころか、綺麗さっぱり消えてくれました。
すごく面白かったんです。
テロリスト相手に銃撃戦、敵をハッキング、戦車と戦ったり、それでいてACだけに止まらず謎解きの要素もあり…。
とても魅力的なゲームになっていました。
テレビシリーズが好きな方は是非プレイする事をお奨めします。あの世界観を、ゲームでも殺さず、よく生かしていると思います。
個人的に面白いと思ったのは戦車との戦闘と、敵をハッキングするのですかね。
特にハッキングが面白くてずっとやってました(笑)
久しぶりにプレイして良かったと思える作品です。
まど・みちお全詩集
宇宙の意思をつねに身近に感じた詩人だと思います。
妙好人(みょうこうにん)的※な詩人発見。
※日常の瑣末のことがらにまで仏教的な悟りに似た境地にある一般人
参考:鈴木大拙『日本的霊性 (中公クラシックス)』第4篇 妙好人(赤尾の道宗,浅原才市)
好きな詩のひとつ
<地球の用事>P312-313
ビーズつなぎの 手から おちた
赤い ビーズ
指さきから ひざへ
ひざから ざぶとんへ
ざぶとんから たたみへ
ひくい ほうへ
ひくい ほうへと
かけて いって
たたみの すみの こげあなに
はいって とまった
いわれた とおりの 道を
ちゃんと かけて
いわれた とおりの ところへ
ちゃんと 来ました
と いうように
いま あんしんした 顔で
光って いる
ああ こんなに 小さな
ちびちゃんを
ここまで 走らせた
地球の 用事は
なんだったんだろう
ぞうさん-まど・みちお童謡集-[白寿記念]
知っている曲半分、始めて聞いた曲半分。
子供の心を鋭く表現する詩人のすごさを垣間見た気がするぜ。
今の子供向け曲はなぜか大人の視点から表現された、説教臭いものが多い。
この歌の大半が作られた1950ー1970くらいが日本の文化的ピークだったのかもしれない。
これを音楽プレーヤーの中に現代の曲と混ぜて入れておくと、非常にイイデス。
癒しになります。
ぞうさんは真理よしこの奴が聞きたい。