大野雄二ベスト〜コロムビア・エディション〜
大野雄二さんの音楽の魅力を概括できる、すばらしいベスト版です。星5つ!!!!!
…といいたいところなのですが、90年代半ばの、大野さんの最不調期の作品が収録されていて、やはりそこでテンションがガクッと落ちてしまうのがとても残念。代わりに『スペースコブラ』のOP/ED、『星雲仮面マシンマン』のEDを入れてくれればよかったのに。
Victorさんも、
『愛は地球を救う』
『LIFETIDE』
『FULL COURSE』
の、3枚組で「大野雄二BEST VICTOR EDITION」も出してくれたらいいのに!
大怪獣激闘ガメラ対バルゴン-COMIC VERSION- (角川コミックス・エース・エクストラ)
本作は2と3の間という設定ですが、その設定にしたために3で本作で描かれる事件について何も話されていないという矛盾が生じてしまっています。
絵はとても細かく綺麗で、ていねいに書いている様子が伝わってきますが、全体的に非常に線が細く怪獣の力強さには欠けており、バルゴンが複雑な模様をしているために瓦礫がバックの場面ではどんな姿勢をしているのか分かりづらくなっています。
また昭和のバルゴンにない目が合った者を操る能力が活かされていません。
ガメラが操られ、主人公たちがそれを助けるような場面があれば、ガメラがピンチの時に皆で協力して助ける昭和作品のような平成三部作にない雰囲気が出せたと思いますが、操られた者を助ける方法が催眠ガスで眠らせて収容するというもののためガメラに応用した場合、ガメラが催眠ガスで眠らされるという非常に情けないものになってしまいます。
話の中で活かせないのであればオリジナルの能力は持たせず、その分昭和のバルゴンが持つ能力を描き込んだ方がいいでしょう。
ギャオスも少し登場しますが、話の核心に絡んでこないために浮いてしまっています。
3でのギャオス大量発生の伏線なのでしょうが、そんなことにページを割かず、タイトルに名前が出ているガメラかバルゴンを描くことに使った方がいいと思います。
バルゴンを遠方から攻撃した戦艦が殺人虹光線で撃沈される、ガメラがギャオスの身体の一部を喰いちぎり、口元がギャオスの血に染まるといった昭和作品を思わせるシーンや、飛行中のヘリが冷凍液で凍らされるという冷凍液をうまく活かしたシーンもありますのでガメラが好きでさえあればある程度は楽しめると思います。
しかしタイトル通り過剰な期待は禁物です。
俺たちのメロディー(4)
「特捜最前線」は、いまだにCATVなどで見ても、おもわず見入ってしまうほど、毎回凝ったストーリーが素晴らしかったです。CASTに二谷英明・本郷功次郎、横光克彦、藤岡弘、大滝裕治、夏木豊、誠直也、関谷ますみなどの早々たる、「警視庁・特命課」の、人間味のある刑事たちの、捜査のシーンが思いうかんできます。また、当時パトカーで使われていた、430型の黒塗りのセドリック280Eブロアムや白いグロリア200ESGLやジャパンのスカイラインGTーESもすごくかっこが良かったですね。メインテーマと私だけの十字架はとくに皆さん、ご記憶におありなんじゃないでしょうか?
日本戦史 戦国編〈2〉 (学研M文庫)
河合秀郎氏の日本戦史 戦国編が大変おもしろく本編も購入しました。本編は複数筆者からなっておりますが、中でもやはり河合秀郎氏の"第4章 長篠合戦の戦略" が秀逸でした。 それまでは藤本正行氏が”長篠の戦い”(歴史を読み直す15)などで信長公記や信長、勝頼の書状から、長篠では鉄砲数は千丁ばかりで3段交替鉄砲戦術はなく、勝因は敵前方にて進撃を停止し陣地構築による迎撃態勢をとったことと別働隊派遣により武田勢が陣地攻撃をおこなった点にあるとの解釈を示し時代を画した観がありましたが、信長公記の記述、”家康ころみつ坂の上、高松山に陣を懸け、滝川左近・羽柴藤吉郎・丹羽五郎左衛門両三人、同じくあるみ原へ打上り、武田四郎に打向...”に対して合理的な説明が無かったのに対し、河合秀郎氏は、”石川数正、鳥居元忠への書状から徳川勢は2か所に布陣していた”、”ころみつ坂は有海に字名が残る古呂道以外に考えられない”とむしろ信長公記の記述を元に、徳川織田両先陣部隊によるあるみ原布陣と武田軍への挑発誘引作戦を仮定し、見事に武田勢の設楽原への進出を説明してみせました。もちろん信長5月18日付書状の”鉄砲放ち押詰候”を押詰鉄砲を放ち候と誤読し、18−19日に徳川、織田軍が武田に負けていたとの記載など勇み足的な記述も多いのですが、現在の地名も踏まえ実に魅力的かつ説得力のある解釈です。河合秀郎氏は前作でも戦国戦史に対し軍事作戦的知識を駆使し大胆な仮説を出し、それを1級資料を巧みに使って説得的に展開していく著述法をとっており、本人も歴史的真実の再現には興味が無いと述べているように、資料にあること以外は認めたがらない先生方と違って実に自由で大胆な戦国戦史を展開してくれます。自分で歴史(戦史)を考えることの大事さとおもしろさを教えてくれる本ではないでしょうか。
「大激闘 マッドポリス’80」ミュージックファイル
私が小学校5年生だった頃、マッドポリスは放映されていました。ちょうどクラスでモデルガンがはやり始めてたこともあり、ヒムロのM16やルガ―にあこがれていました。当時はコンバットマガジンが創刊されたばかりで、雑誌を立ち読みしては高くて買えないモデルガンに溜息をついていたのをなつかしく思い出しました。やはりカッコいいのは、ヒムロが机の下のボタンを押し、隠し扉が開くシーンです。この時にかかる曲を聞くと今でも胸が躍ります。