ベスト・シネマ・クラシック100
disc1〜2は有名映画で使われたクラシック曲とクラシックではないスター・ウォーズやロード・オブ・ザ・リング、タイタニックなどのテーマも混ぜられています。ジョン・ウィリアムズやモリコーネなどの映画音楽もクラシックの名曲に引けを取らない傑作であるとあらためて気付かされます。
disc3からは映画のテーマ曲は無くなってクラシック曲ばかりになりますが、disc3では主にモーツァルトの曲が収録されています。disc1〜5にモーツァルトの有名曲はだいたい収録されています。
disc4はピアノ曲が集められていてナインマンのピアノ・レッスンの曲で幕開けです。このdisc4が一番のお気に入りです。
disc5は映画の中で使われたオペラ曲が集められています。
disc6はバッハを中心としたバロック曲がメインになります。
discによってカテゴリー分けがされているので、ピアノが気に入ればまた別のピアノのCDに行けばいいし、自分の好みのジャンルや作曲家が見つけやすくなってます。
ほとんどの曲が一度は聞いたことのある有名曲ばかりなので、映画が好きでこれからクラシックを聴いてみようかなと思ってる人には良い入門CDだと思います。
時計じかけのオレンジ (ハヤカワ文庫 NV 142)
この本は3部からなっています。
第1部は、映画でも非常に暴力的な場面で強い印象を残した部分です。ここではアレックスが、悪の限りを尽くします。
第2部は、刑務所に入ったアレックスです。
そして、ルドビコ療法を受け、そうした犯罪を行動に移そうとするだけでなく、考えるだけで痛みを感じるようになります。
第3部では、ルドビコ療法による条件づけから解放される治療を受け元通りになります。
この本は「完全版」と冠されています。
それは、第3部の第7章が存在するからで、アメリカ版には無かったのだそうです。(映画でもこの部分はない)
この本を読んで初めてこの本の書かれた理由を知ったように思います。
それは、ルドビコ療法と言うものが、「悪」を強制的に選ばせないようにしてしまうもので、これに対して、善・悪を選ぶ力のあるのが「人間」であるとしています。
ここにこそ、この本の言いたいことだろうと思います。
考える力=人間と言うことでしょう。
スタンリー・キューブリック DVDコレクターズBOX
スタンリー・キューブリックは大ヒット作は無いが、映画の歴史に名を残す作品を数多く残している名匠である。 ”2001年宇宙の旅”だけが一人歩きをしている感は否めないが、”フルメタルジャケット”や”時計じかけのオレンジ”のように、何十年の時も経た今見ても、その独創性・芸術性は他の追随を許さないものである。
あえて”ロリータ”や”博士の異常な愛情”など物議を醸す作品を撮りながら、その一方で”バリー・リンドン”のような美しい映画を残している。 どの作品を見ても、カメラマン出身のこだわりがいろいろなカットに現れている。 同じ題材を2度と扱わないという点においても、映像作家としてのこだわりも感じる。
DVDの鮮明な画面を通すことで初めて、キューブリックが描いていた映像をスクリーン上で実現出来るのだ。 巨匠は世界に数多くいるが、駄作が一つも無いのは、キューブリックただ一人であろう。 題材・ストーリー・映像・音楽・主張、全ての点において 全ての作品に文句のつけようが無い。
強いてあげれば、”アイズ・ワイド・シャット”が遺作というのは有吉佐和子っぽくていただけないのだが。 20年前と変わらないのだが、尊敬する人の名前を聞かれたら、躊躇無く”スタンリー・キューブリック”というであろう。
時計じかけのオレンジ [DVD]
マニアックな感じかもしれない、私にとっては難し過ぎて残念ながら理解できなかった。その為、中立の立場を示す意図で評価を真ん中の星3つとした。全体を通じて同じような感じなので、前半でダメな人は後半もダメかもしれない。暴力について語ったものなので、そういった分野がキツい人はやめたほうが良いと思われる、相当にショッキングです。