私は日本を守りたい
「『道義大国日本』を創らんとする福井のおっかさん」かつ「アメリカ派でも中国派でもなく、『日本派の真正保守』政治家」である稲田朋美自民党議員の言論集大成。
全編で「民主党が行う選挙対策のためだけの『不道徳』かつ『利益誘導政治』、及び推し進める各種闇法案」を徹頭徹尾批判する一方「自民党の、保守の立党の精神や党是『戦後レジームからの脱却』を忘れたかのような姿勢」も叱咤激励する。
彼女の強みは「何を語るにも背骨が一本通っている」事。
つまり本書で語られる憲法法律問題や経済政策、民主党や自民党への批判全てに「道義」という視点があるのだ。
また法制度や経済、ひいては政治はあくまで「国民全体が安心して暮らせるようにするための手段」という本質も繰り返し主張される。
この点「たちあがれ日本」平沼赳夫氏代表なみの安定感、信頼感がある。
勉強になったのは第三章の各種闇法案への反駁。
憲法や法律の趣旨、民主党各種議員との国会答弁、新聞や論文抜粋等で平易かつ多角的に論じられる。
一方「日本の法制度のベースには日本の文化や伝統や価値観が深く浸透している」という啓発があり、「日本国において『家族』とは何か」という認識がこの章で大きく固まった。
この章は日本国民全員に読んでほしいと勧めたくなり、同時に著者が家族をこの上なく大事にする暖かい姿勢が感じられ、尊敬の念を抱いた。
経済政策はデフレ環境下の今に小泉内閣の構造改革、つまりインフレ対策を主張したりと突っ込みどころや不見識が散見される。
が、「自民党内の構造改革推進派と反対派で徹底議論すべき」という結論ゆえ大きな問題ではない。
最終章の七つの提言では「村山談話、河野談話の破棄」が謳われており、それを主張する政治家を待っていた!と一人膝を打った。
彼女なら管総理が発表した売国談話も破棄してくれるでしょう。
日本的道義を再確認したい方、真正保守政治家を知りたい方にお勧めの名著。
池上彰の学べるニュース3 (国際問題・外交編)
なんか今回ボニュームあるなぁ、と思ったら最後に“キーワードチェック”
という人気ワードの説明のおまけがついてました(笑)
意味→ワードへの変換はできても、ワード→意味、という風に説明しろと言われてもできない人にはありがたいのではないでしょうか
今回も文字と図がお互いに補足し合って、一層理解が深まるようになってます。
「闇雲に新聞にを読むよりも、一度基礎事項を覚えてから読む方が効率がよかったなぁ・・・」と思わされる一冊でした。
難解な文字は全くといっていいほど使ってなく、文字数も実際に少ないので3〜4時間で読める一冊です。
是非学級文庫とかで取り扱って欲しい商品ですね
農協の大罪 (宝島社新書)
とある小さな市で農政を担当して丸4年が過ぎようとしている。この本ともっと早く出合えていたら、農業に関する理解がかなりの高速で完了したと思う。その分、仕事に時間を費やせたし、もっと有効な手立てが出来たかもしれない。年数から異動対象となっている自分だが、後輩たちには「教科書だと思って読め」と勧めている。
余談だが、著者の山下氏とは、とある研修会でお会いする機会があり、あつかましくもサインなどしてもらったが、生の山下氏はとっても気さくな方で、本の内容と一致しないところがまた魅力的だった。