チンピラ [VHS]
バブル前夜の空気を濃厚に閉じ込めた傑作でしょう。開館間もない有楽町マリオンで観たとき超満員でした。渋谷東横の屋上で語り合う場面が切ないですが、あれから26年たったことがもっと切ないです。
DERLANGER+1(紙ジャケット仕様)
内田裕也が「ただのアーティストじゃない」と表現する天才ロック歌手・萩原健一の、スタジオ録音盤の最高作。ショーケンというボーカリストの才能が頂点に到達した1枚と言えばこれしかない。
ショーケンは譜面通りにキレイに歌を歌うようなシンガーではない。言葉の投げっぱなしのような、そして感情の起伏をそのままメロディーに託したような独特の歌唱が特徴だが、これをマネしたシンガーが過去に何人いたことか。しかし誰もショーケンのように聴く人の心に言葉をストレートに突き刺す事など出来ずに敗れ去って行った。
スタイルの模倣なら誰でもやれるわけであるが、彼等が放った歌が実際に聴く人の心に届くかと言えばそれは非常に難しい。
このアルバムにおけるショーケンの歌唱は、ゴツゴツした岩石のように固くて飾り気も何もない“素”の言霊のようだ。いわゆるメッセージ性のようなものが歌詞に含まれているわけでもないし、歌を華々しく飾り付けるゴージャスなアレンジもない。しかし言葉のひとつひとつが圧倒的な迫力で胸に突き刺さって来るという点が、このアルバムの凄いところだ。その点で数ある日本のボーカリストの作品の中でもこの作品はパンタの『マラッカ』に並ぶ名作だと思っている。
狂気のパフォーマンスの情景が目に浮かぶような「1」、見事なまでに旋律から音を外しながら歌うものの大きな感動を呼ぶバラッド曲「3」「5」「8」、そして代表曲「10」。特に「5」を初めて聴いた時、その歌詞とショーケンの歌唱に身震いしてしまったのを覚えている。
“詩の朗読”のようなキレイな完全性はない。しかしそれでは味わう事が出来ない極まったロックボーカルの素晴しさが満載の名作である。
ヘイ・ママ・ロックンロール
キャロル時代の曲、ソロになってからの曲をセルフカバーしたこのアルバム。
時を経て新たなる解釈で再び命を吹き込まれた名曲の数々・・渋みを増し、おしゃれに生まれ変わった作品達、でもオリジナルの雰囲気は決して壊すことなく上手く仕上げられている。
ジョニーの意気込みが感じられる1枚だ。セクシーなハイトーンボイスはいまだ健在!
聴けば聴くほど味が出るアルバムだ。ジョニーファンだけでなくいろんな世代に聴いて欲しい。ただ懐かしがるだけでは終わらない、伝説の第二章の扉を開けるアルバム・・それがヘイ・ママ・ロックンロールである。
キャロル夜明け前 第2章
この本に対して早速、永ちゃんファンからの大バッシング……
僕はCAROLが一番好きで、矢沢永吉もジョニー大倉も両方大好きです。
僕みたいな両立の立場は珍しいと思う。
ただ、客観的に見て、どっちもどっちだと思う。
確かにジョニー大倉がCAROL時代に少し幼かったとは思うけれど、ジョニーなりに苦しい家庭で生まれて、彼の在日コリアンという事が一番ジョニー大倉が悩み続けてきたと思う。
それがジョニー大倉の行動に出てしまったと思う。
永ちゃんも苦しい幼少期だったから本当にこの2人は出会うべくして出会ったと思う。
だから僕は素直に思う。
『もう一度、仲の良かった頃の2人に戻って欲しい』と。
それがCAROLファンであり、矢沢永吉ファンであり、ジョニー大倉ファンの僕の思いです。
CHECKERS in TAN TAN たぬき [DVD]
80年代のアイドル映画にしてはセンスのいい小技が効いてて今見ても面白い。公開時は狸の可愛さに夢中の幼児だったので、大人になって見返して初めて全編にチェッカーズの原点50'sが流れる映画に尾藤イサオが出ている意味が分かって嬉しくなりました。パッと見ベタなアイドルコメディーですが、それも逆手に取って遊んでしまうのが私の中のチェッカーズ(特にフミヤとリーダーの2人)のイメージに合ってて好きです。狸のお祭りが50'sのダンスパーティーになってるのとか可愛いなあ。