「牙」ORIGINAL SOUNDTRACK Vol.2
BGM集の方はVol.1のアレンジが目立ちますが(それを含めて星4つです)キャラソンはどちらともとても素敵です。
歌詞も曲調もいいですし、最終回を観たあとに聴くと感動できますね。
とくにロイアの方は水樹奈々さんのキレイな歌声も映えていて、キャラソンだと意識なくても普通にすごくいい曲になっていると思います。
中央流砂 [DVD]
川の流れの真ん中あたりを流されていく砂。周囲は皆流れに乗って海へ出て行くのに、自分だけが川の中洲になって取り残されてしまった…。
タイトルには、そんな主人公の孤独感が暗示されています。
テンポの早い推理劇ではありません。
最近のテレビドラマに比べれば、わかりにくく歯がゆいかもしれません。
しかし、これは組織の不条理を描いた、地味ながら緊張感のあるドラマです。
組織の中の一個人に過ぎない者には、陰謀の全体像が明確にならず、告発など及びも付きません。取り残され、まさに砂を噛むような思いを抱くのみです。
「プラハ国際テレビ祭金賞」も、社会主義体制の不条理を良く知る人々の共感を得たからに他なりません。
・・・1976年時点の中村玉緒の見事な演技にも、あらためて着目してください。
完全なる飼育 [DVD]
☆ストーリー☆中年独身男の岩園(竹中直人)は早朝ランニング中の女子高生クニコ(小島聖)を気絶させ誘拐します。その後、監禁、飼育と物語は進んで行きますが岩園の努力が実り最後にはお互いが求め合う関係になるという物語
☆感想☆希代の三枚目俳優竹中直人の演技と小島聖のエロティックかつ豊満な若い裸体が光ります。繊細な所まで神経は行き届いているとは言い難い(例えば眼鏡の選び方など)ですが、少人数、密室、犯罪という暗く陰惨なテーマを96分間を展開の早さで飽きさせず見せてくれます。
脚本は故松田優作夫人の美智子さんで女性の観点からクニコの心理描写がよく描かれていると思うのですが、一部の女性には拒否反応がでるかもしれません。総合的に見て監督が「和田勉」というハイリスクを背負っている(苦)割には大変良い出来ではないでしょうか。濡れ場も多く、小島聖ファンならずとも必見で、ファンなら3枚買いましょう。。
今回は映画としての完成度(私は小物や音楽が不満)はそれほど高くないと感じられますが、続編がでているのでそちらに期待したい所です。
USEN宇野康秀の挑戦!カリスマはいらない。
宇野社長は、何かをはじめるときに周囲をうまく巻き込んでいくことが非常にうまいタイプだと思う。
リーダーのタイプとして見ると、昔は、どんなに厳しい状況であっても自分で決断していくことがリーダーとしての資質として重要視されてきたけど、最近では宇野社長のように自分で判断することよりもいかに周囲を巻き込んでみんなを能動的に行動させて良い方向へ導いていくタイプのリーダーが求められている気がする。
「社会価値ある何かを残そう」という言葉に心打たれた。
ただ、もう少し宇野社長のコメントがあるとうれしいなぁとも思った。
天城越え [DVD]
和田勉監督作品の中でも珠玉の名作
この時期の清張シリーズは清張版ヒッチコック劇場とも言えるシリーズで
各作品にさりげなく、尚且つ、今作品のように、
大事なシーンと台詞を担っている場合があることろが映像作品オリジナルとしての
深み面白味を増しています。
清張は頭の固い作家にありがちな
「原作と違う」という愚かな指摘をなさらない方だったようです。
原作と映像は違って当たり前、そこに新たな息吹を与えてこそ、が
むしろ必須条件とも言えます。
それに見事応え続けたのも和田勉の威力と底力。
フリーになってからマスコミに汚され
その評価を得る大事な機会を失っている和田勉ですが
彼の作品は宝石です。
今こそ、再評価しても良いのではないでしょうか。
彼が存命中にやらなければ意味が無いと思います。
カメラワークも今回も実験的で
動と静を効果的に利用しています。
また、和田作品の特徴ですが、音楽がいい!
このドラマも、音楽が絶妙です。
前半の少年心理の描き方は
後世のデビット・リンチの「ブルーベルベット」の少年の描き方と重なる部分もあります。
未見の人は、是非。