三国志男 (SANCTUARYBOOKS)
有無を言わさぬ圧倒的な説得力に脱帽!!
三国志への愛のみでの(無謀な)史跡巡り。死にそうな思いまでして資料館らしきところに入ってみれば、見るも無残な人形を拝まされたり(超脱力)、なぜか人が住んでたり。バスに5時間揺られたのに、見学は数十分など、未来永劫、旅行会社の採算ベースには乗らない史跡をルポしてくれて、いくら感謝してもしたりない。三国志のグラフィックイメージがゲームなのか、人形劇なのか、マンガなのか。人によって違うと思うが、『現場で見た』という事実に裏打ちされた入魂のツッコミ文章には拍手を送るしかないはず!!
偉い学者の先生が撮った資料写真を見た時の、口に出すことがはばかられる感想を、大声で代弁してくれてスッキリ。やっぱり、『あれは変』、『ショボい』、『ない方がマシ』と思って良いんだ〜(笑)。「大陸的おおざっぱさ」を笑い飛ばせたり、何もない畑にぽつねんとある「某古戦場」の石碑ひとつでグッと来れるのも、ひとえに三国志への愛ゆえ。かなり共感できる(涙)。
真夜中の弥次さん喜多さん DTS スペシャル・エディション(初回限定生産 おいらとおめぇの弁当箱版) [DVD]
クドカンのドラマは殆ど見たことがなく(というかここ数年テレビ番組そのものをろくすっぽ見てないんだけど)、人気脚本家の初監督作品だということは把握してから観ました。(文春のクドカン子育てコラムは毎週読んでる)
おんもしれえ。才気溢れるってゆーんですかね。こーゆーの。
原作は「弥次喜多inDEEP」を以前読んだことがあり、シュールギャグ漫画家としてしか知らなかったしりあがり寿が、こんなん描くんだとかなり衝撃受けた覚えあります。弥次喜多シリーズの全部を読んだ訳ではないので、原作との相違点は完全には分かりかねますが、印象としていうと「原作は殆どなぞらない」のに、上がった作品は完全に原作の弥次喜多そのものだという感じを受けました。ある意味原作より面白い。
キャストもハマリ役ばかりで、七之助演じるヤク中でホモで病的な喜多さんは絶品。長瀬演じる弥次さんとの「おうおうおうおうっ!べらんめえっ!てやんでえっ!」の掛け合いは観終わったあともかなり長い間脳内に残留し、リフレインすることがあるので気を付けてください。
夢とリアルと死と生を追い求めて、弥次喜多は永遠に「お伊勢さん」に向かい続けるんだろうなぁ。
意図的にカルトムービーっぽく作った気もしますが、これは絶品の娯楽作品。才能はあるところにはあるんだよなぁと実感。
原作者のしりあがり寿も今でこそ専業漫画家ですが、元々キリンビール本社宣伝部・企画部署との二足の草鞋。一番絞り発売のときの広告宣伝を手がけてます。
なぜ宇宙人は地球に来ない? (PHP新書)
松尾貴史氏といえば、TVタックルなどの番組でオカルトやUFOなどに対し
懐疑的な意見を鋭く突きつける姿が印象に強く残っている方が多いと思う。
そのため、彼のことを「ガチガチのオカルト否定派」だと信じ、
そんな著者が書いたこの本も、さぞや理論的にオカルトを完全否定して
くれるのだろうと期待してる人も多いのではないかと思う。
そんな、本書に詳しい科学的な解説を期待している方がいるのならば
過度な期待は持たない方がいいだろう。
本書は「否定派」ではなく「懐疑派」だと宣言する松尾氏による「コラム」である。
もちろん、結果的に今あるオカルト的要素に関しては全てウソであり
存在しないという否定的な結論に至ってはいるが、それは
「無いに決まってるんだから無い」という思考停止でもなければ
「完全無欠なる科学的知識を持ち合わせたことによる完全否定」でもない。
超科学的な力を持ち出すまでもなく、常識の範疇で説明できてしまうではないか、
というスタンスなのだ。
松尾氏が「懐疑派」という位置に身を置く理由としては、オカルトを完全に
信じている人と、一切信じていない人の間にある溝は永遠に埋まる事が無い、
不毛な議論にしかならないという思いがあるのではないかと思う。なので、
ガチガチに否定するよりは、その事について自分の意見を松尾氏ならではの
感性で面白おかしく言葉や文字にしたほうが、より多くの人が楽しめるだろう
という、エンターテイナーとしての優れた一面が本書からは見えてくる。
オカルト否定を楽しむと言うよりも、松尾氏ならではの理屈っぽく皮肉
たっぷりの表現を楽しむためにあると言える一冊。テレビでのあの感じが
好きになれない人には当然おすすめできない。
ちなみに私は、大好きである。
テンション上げまショー
青春(思春期のころ)真っ只中の時代ですね。
カラオケ好きには最高かも(っていうか18番
だったりして・・・)
いまの若い人が聞いても新鮮じゃないかな?
車中で受けねらいでかけるつもりです。
まあ購入して損はないね!よかったです。
アニメーション映画生誕100年記念作品 Tokyo Loop トーキョー・ループ [DVD]
気になる作家が何人も入っていたので買ってみた。
とても面白い!すべて新作。豪華です。ラインナップは、
佐藤雅彦+植田美緒、田名網敬一、清家美佳、大山慶、
しりあがり寿、束芋、宇田敦子、相原信洋、伊藤高志、
しまおまほ、和田淳、村田朋泰、古川タク、九里洋二、
山村浩二、岩井俊雄。
特に面白かったのはまず
佐藤雅彦+植田美緒。
そして美術館でも展覧会を開催している束芋、村田朋泰。
やっぱりセンスがいいし、すみずみまで行き届いていて、
ずっと見ていられます。
しりあがり寿ははじめてアニメーションをつくったようだけど、
「ばかばかしい」センスと笑いのセンスにたけているので
十分面白かった。絵も動きもシンプルなのに。
山村浩二も、いつもより時間がなかったとコメントしてますが、
やっぱり「見せる」ことを強く意識して質が高いです。
DVDのほかに、セットでコンパクトな本もついているし、
全般的に質が高いのでとてもよい!と思いました。