国盗り物語〈1〉斎藤道三〈前編〉 (新潮文庫)
いまさら紹介するまでもない定番中の定番。不朽の名作というのはこういう作品のことをいうのであろう。
前半1、2巻が斎藤道三、後半3、4巻が道三の娘婿となる織田信長、並びに道三の愛弟子ともいうべき明智光秀の物語。
出自不明の素浪人から油問屋の婿養子となり、やがて美濃一国を切り従える戦国大名にまで成り上がる斎藤道三の物語、尾張の弱小領主が他国を次々と併呑していき時代の英傑になる織田信長の物語と、本書が書かれた昭和30年代後半、高度成長期の気分を体現したような司馬遼太郎の筆運びは痛快で闊達。
前半はもともと素性がよくわからない斎藤道三の半生を人間味豊かに活写し、濡場シーンなども適度に織り込んだ通俗歴史小説の装い。後半は織田信長と明智光秀という道三の後継者として両者を描く。やがて二人は主従の間柄になるが相克し、有名すぎるほどに有名な最後の悲劇に至るのであるが、司馬遼太郎の筆運びは後になるに従い、だんだんと思索的な雰囲気が感じられるようになっていく。後にいう司馬史観的な描写というのだろうか。
とはいえ全編を貫くのは、戦国期という特異な時代に生き、前近代的な制度、因習などを突破していく主人公たちの行動、エネルギー、視点、考え方。これだけでも十分、読み応えがある。男たちも魅力的なら、登場する女性たちも魅力的、道三の京都での妻である油商家の「お万阿」、違う男の種を宿しながら道三に嫁ぐ「深吉野」、道三の娘で信長に嫁ぐ「濃姫」・・・。読後、司馬遼太郎の文章の語り口がついつい写ってしまうような感覚を覚えるのも司馬文学ならでは。
ドラマCD「殿といっしょ」
最近は戦国ブームかつ男性声優の人気が留まるところを知りません。
そんな中で「殿といっしょ」(原作:コミック)がドラマCD化しました!
まずもってキャストがとても豪華!声優ファンの女子がターゲットだとバレバレですが、
その策略にまんまと乗ってしまいそうです。
【キャスト】
伊達政宗:鈴木達央
織田信長:黒田祟矢
直江兼続:立花慎之介
島津義久:檜山修之
島津義弘:羽多野渉
明智光秀:平川大輔
真田幸村:前野智昭
真田信幸:岸尾だいすけ
真田昌幸:伊藤健太郎
前田慶次:杉山紀章
3人好きな声優が出演してたら聞く価値あると思います。
試しにコミックもパラパラ読んでみましたら面白かったので。
参考になれば幸いです。
戦国BASARA 其の弐 [DVD]
最近、「戦国バサラ」が色々なアニメ誌で特集されているが、
筆頭は最高に格好良いし人気ダントツだし、カラー表紙や
ピンナップになるのは当然だと思う。
しかしっ!!幸村好きな私としては、もう少し「紅蓮の鬼」
「虎の若子」である彼にもスポットライトを当てて欲しい!
例えば、1巻では特典として伊達軍ファンにはたまらない
扇子や、某アニメショップで予約すると非売品筆頭&小十郎
ポスターが付いてきた。だから「2話でこの値段でも仕方無い…」
と自分を納得させていたけれど、今回の甲斐組にはそれらは無し。
一番寂しかったのは、キャラ説明は武田軍中心なのに、
収録されているストーリーが幸村中心ではないこと。
これは本当に購入するかどうしようか迷った。涙
展開上致し方ないのは理解出来るが、せめて幸村が精神的に
大きく成長する後半にパッケージに幸村や佐助、お館様を
持ってきて欲しかった…。今回はどう見たって慶次ら前田家
か、いよいよ暗躍し始める織田勢でしょう。
相変わらず作画も超絶綺麗だし、物語も楽しい迫力と悲劇と謀略が
絶妙にマッチングして、エンターテイメントとして最高の味わいを出している。
だけれども、やはり…2話でこのお値段はいくらなんでも高いっ。汗
でも諦めるしかないか…実際雨の中で剣舞する筆頭は素敵ですもんねぇ…。
声優陣のキャラクターになりきった演技や音楽・脚本の劇的なハーモニー
については、今更語るべきもなし。次巻からの怒濤の物語進行に期待大♪