コレクション
かつてファンでなくとも1度は聞いたことがある曲が、いくつかあると思います。可愛ければそれだけでOKのアイドルがひしめいた70年代終から80年代初め。しかし井上望さんの歌は全てに於いて安心して聴ける数少ない実力派でした。改めて聴いてみると抜群の歌唱力。
アニメ「おはようスパンク」の主題歌も井上さんだったんですね。
時空警察ハイペリオン[旅立 2009] [DVD]
ずっと美少女路線できた『時空警察ヴェッカー』シリーズだが、本作ではガラリ変わって男が主役。前作『ヴェッカーシグナ』の数少ない男キャラ2人(折尾光四郎と織田優生)が揃って格好よく主役を張っている。特に織田優生の方は『シグナ』で悪役だったのに、世界が変わったらいい奴になってる。前作『シグナ』の設定を受け継ぎつつ、さらに一捻りして並行世界の概念を導入、『シグナ』に登場した織田優生が実はどんな存在なのかを解き明かす流れがストーリーの肝。ずっと観ていても先の展開が読めないシナリオで、なかなか練り込まれている感じだ。
正直、プロローグの部分はちょっとたるくて辛いし、U-15の可愛い娘ちゃんゾロゾロだった『シグナ』に比べると華に欠ける点は否めないのだが、エンディングに向かって畳み掛ける辺りはアクションのテンポもよくワクワクする。ちょいと甘いが、ロリを脱してSFテイストに振った制作陣の思い切りに敬意を表して星5つ進呈だ!!
紅とんぼ ちあきなおみ 船村演歌を唄う
このアルバムは、ちあきなおみがテイチク時代に放ったオリジナル・アルバム『紅とんぼ ちあきなおみ 船村演歌を唄う』(1988.10.5)の復刻版です。
復刻に当たって、新たにリマスタリングを行うことなく、オリジナル・カット・マスターを使用したとのことですので、当時の音そのものが再現されています。珍しいのは全曲がオケとの同時録音であるということです。それをそのままマスタリングに使用していますので、臨場感たっぷりの、ちあきなおみの演歌(抒情歌と呼ぶ方が相応しい)を味わうことができます。
1990年6月21日に発売を予定されていたこのアルバムの姉妹編が、どのような背景があって流れてしまったのか関係者ならぬ身にとっては知る由もありませんが―後年(ちあきなおみが今も続く無期限休業に入った後)に発売されたアルバム『男の友情 ちあきなおみ 船村徹を唄う』(1995.5.21)が、それであるようにも思えますが、明らかに仮歌(テスト録音)と思えるものが何曲か混ざっていたり(そのため直ぐに廃盤扱いになった経緯があります)、半数以上の曲がこのアルバムや他のアルバム(1989年3月21日発売の『男の郷愁』と1989年6月21日発売の『女の心情』)からの寄せ集めであったりするので、幻となったアルバムとは全く内容を異にするものだと思います―「船村徹」の冠を頂いたものとしては、テイチク時代唯一のものとなりました。
船村徹は後年、今後目指す方向性についてのインタビューを受けて、“しっとりとした落着いた墨絵のような曲を作りたい”旨を語っていますが、もう既にこのアルバムの幾つかの作品で実現できているように思います。ただし、それは飽くまでも、ちあきなおみという歌い手があっての話。そのことは船村自身が一番分かっていることだと思います。
であるからこそ、“唄書きにとって、「ちあきなおみ」ほど恋しくなる素材はない。「美空ひばり」との唄作りが闘いなら、ちあきとのそれは恋愛のようなものだ”(『うたくらべ』より抜粋)というような融通無碍な関係を望んだのだと思います。
ちあきなおみ自身もビクター時代に“以前は聴き手に、自分が創った歌の世界をただ押し付けているだけだったが、今は聴く人ひとりひとりが想像を広げられるようにさらりと、自然に歌っている”と語っています。
そうした下地があって、意識的にせよ無意識的にせよ、生み出すことができた新境地のような気がします。
行列のできる法律相談書
過去に番組で放送された相談の総集編。分野ごとに分別されていて、とても見やすいです。また、文章ばかりでなく、事件の成り行きはマンガで表示してくれているので把握しやすい。それぞれの相談に対し、4人の弁護士の見解が簡潔に記されているので、理由もハッキリとわかり、まさに辞典のような存在です。