ウラジーミル・マラーホフ
マラーホフファンとして、とても興味深く読みました。
幼少期からベルリン国立歌劇場の芸術監督就任まで、満遍なく書かれています。本文は2002年時点の内容で、それ以降については触れられていません。ただし、マラーホフの母上のインタビューは2004年12月のものです。
とても興味深かったのは、彼が役とどのように向き合っているかということでした。普段、舞台を鑑賞しているだけでは絶対に分からなかったことですし、今まで色々な映像や記事、書籍を通しては完全に知り得なかったことが書かれていたので、とても嬉しく思いました。
また、ダンサーとして、一人の人間として、ウラジーミル・マラーホフという人物が、とても優れた、不世出の人物であることを改めて実感することができました。つくづく思ったのは、彼の活躍期に、しかも絶頂期に居合わせることができて、本当によかったということでした。
マラーホフのファンの方は勿論、これから彼のバレエを観てみようと思われる方は、お読みになって絶対損はないと思います。写真も多数掲載されており、世界的に稀有なダンサーであるマラーホフの成長の過程を見られる数少ない機会だと思います。(個人的には、「コート」の写真が掲載されていたのが嬉しかったです)