キング・イン・ザ・ミラー
断言しますが、ひと言でいって本書は、
「10年(decade)単位で考えなければならないとてつもない傑作」
正直、言葉を超えるくらいの傑作なのでくどくどと語るのは
ふさわしくないかもしれない。ただ、発売日当日に読了して3日。
この物語に対する賛辞の言葉があふれ出しています。どのページ
を捲って素晴らしい本書ですが、あえて本書の凄い点をあげると
すれば以下の3点が考えられると思います。
1.不可能と思われたマイケル・ジャクソンの一人称の完璧な仕上がり
2.「成功」の定義とこれ以上ないくらいの実例
3.恐ろしいまでのバランス
それぞれ解説していきましょう。
1.に関しては読んで頂ければわかるでしょう。あれだけミステリアス
な人の考え方を理解しなければまず一人称で書くことは不可。有る意味シ
ンクロしなければ書けない内容であると思います。本書では勿論、見事な
程一人称が成功していると思います。
2.に関しては、良質のビジネス書としても読むことができます。さすが
はキャラ教授の著者!!史上最もレコードを売った人物という伝説的な成功
を収めたマイケル。有る意味これ以上ないくらいの成功という実例です。
「成功とは何か?」という問いに対するこれ以上ない解というか何というか。
ただ、その成功に至る道のりと、成功の後、再びの成功、そして・・・という
過程を通して読者は成功とは何かということに気付くことができます。という
か、本書とキャラ教授の2冊を読めば成功って何?ということに対する答えが
でるのではないでしょうか?
そして3.です。上記1.2.も勿論凄いのですが、とにかく凄いバランス
です。
Intoroductionで驚かされて、Outoroductionでお話は終わり、最後に
Anecdoteを読んで全てが繋がるというこの構成。全体のバランス。正直
何かが降りてきたとしか思えない、所謂ゾーンに入ったとしか思えない、
奇跡のバランスです。なんなのでしょう?この凄さは。
読んでみれば分かります。きっと分かります。特に、最終章である
「真実の告白」は著者一世一代の名文であり、実際この3日間で10回以上
読み直してはその度に感動しています。
冒頭で著者は《印象深い読書体験は、特別なだれかとの出逢いに似ている。》
と述べています。これって本当のことで本当に良い本と出逢うとその想いは
消えることはなく、むしろ年を経ることに、年を取る毎に良さがわかって来る。
何回読み返してもその度に感動する。
本書はまさにそんな一冊です。
10年経ってもこの気持ちは変わらない自信がある。だからこそ冒頭の
言葉でこの傑作を表現しました。
最後に(付箋を貼りまくりながら読んだ中で)凄く印象を受けた文章
で締めくくります。
《幸運と不運は表裏をなす関係にあり、密接につながっている-ぼくには、
そんな気がしてなりません。だから、もし、だれかが自分の人生におい
て、とんでもない幸運を望むなら、それにつりあうだけの不運が必ずや
ってくるという覚悟をしておいたほうがいいでしょう。少年時代に成功
したことで、ぼくが青春の時間を、すべて失ったように。あるいは、ぼ
くが世界的に成功したことで、世界のどこへ行ってもプライヴァシーが
なくなり、多くの人間から裏切られ続けたように。》
みうらじゅん・いとうせいこうのTV見仏記 1 [DVD]
本で読むより楽しみ方がよ~くわかりました。自分も二人の後ろをテクテクとついて行っているようで、穴からしか覗けない仏像を見仏するシーンでは思わず一緒に目をこらしてみたり。次回を見るのが楽しみです。
成功学キャラ教授 4000万円トクする話 (講談社BOX)
清涼院さんの本は初めて読ませて頂きました。
本屋さんで見かけたんですが変わった本の装丁で、
「何だこりゃ・・・本だよね・・・?」という感じだったんですが
感覚的に気になってしまい、すぐにレジに走りました。
たまには直感を信じてみるのもいいかなと。
全10講からなる1時間ずつのキャラ教授による講義があります。
第1項を読み始めたら、いつの間にか最後のページまで辿りついてました。
とても分かりやすい内容で、話しの展開が絶妙な感じでした。
仮にこの本が映画になったらどうなるのかな・・・
なんて勝手に想像しちゃいました。(^^;
現金をATMに・・・緊迫感がありましたね。
読み終わると清涼院さんのファンになってました。
今後も楽しみにしています。
清涼愛聴盤
このアルバムは、アレンジを変えた再収録歌集ともいえるものです。
初版と違って、どれも落ち着いて洗練されたアレンジとなっています。
せつなさ・郷愁という村下孝蔵の詩の世界を、音楽面でもうまく再加工してみせたとも言えます。