冗談新選組
忠臣蔵をテロとする見方は、当時はもとより、杉浦日向子や「反忠臣蔵読本」などによって試みられていて、さして新しい視点ではない。が、それを「仁義なき」-東映実録路線との比較で読み解く「仁義なき忠臣蔵」がべらぼうに面白い。
「赤穂事件」を「忠臣蔵」と見做すことがいかに危険な思考(というか江戸の人ならともかく現代人ならはっきりいって無思慮)であるかが、作者の映画への愛情と共に軽妙に語られる。今回、NHK大河に便乗する形であろうとこの作品が単行本として読めるのは何より嬉しいことだ。
「忠臣蔵」を賛美することは、ヤクザを擁護すると共に、911テロも米英中心のイラク侵攻にも賛同することだということを僕たちは識るべきだ。
「忠臣蔵」が好きな人が、長崎市長銃撃やオウム(これは断じて飛躍ではない)を非難するこがどれだけ阿保らしくて矛盾しているか、「忠臣蔵」好きな人は思い知った方がいい。
風雲 新撰組
初めはチャートがダルイとか、技が少ないなど、微妙な感じは否めないが技を覚えて剣術の型の熟練度が上がってきたら凄く面白くなる良ゲー。自分で敵に合わせて技を編集し、受けや崩しが等の駆け引きが成功したときの快感は、ただひたすら切るだけの三国無双や鬼武者等のゲームでは味わえない程深いと思う。カメラワークのまずさがよく話題になっているのだが、確かに視界が狭く先がどうなっているかよく分からない仕様になっているが、逆に、見えない所から突然切られる緊張感があり、半端に見やすいよりよいと思う。ただ、どうしても序盤の導入のまずさや、セーブに手間が係るなど気になる点もありこの辺は次回作に期待したい。