夜になるまえに【廉価2500円版】 [DVD]
映像がとてもきれいでした。特に、他では見たことのない海の色が印象的でした。
チェ・ゲバラの本を何冊か読んでいて、キューバ革命については革命家の視点からしか知らなかったのですが、やはりいろんな視点から物事を見ることは必要だと感じました。
「ノーカントリー」のハビエル・バルデムさんとは全然ちがう、エキゾチックな魅力いっぱいの主人公でした。
星の数が少ないのは、母親以外の女性の価値があまり感じられない作品だから。
さみしいことでした。
夜になるまえに ― オリジナル・サウンドトラック
ずっと見損なっていた映画を相当遅れて、やっと観ました。ジュリアン・シュナーベル監督作品3作中ではベストだと思いました。そして、音楽もベストでした。
特にキューバン・ミュージックのファンではありませんが、絶妙な陽気さと哀愁のミックスチャーは、当時のキューバを音楽自体が映画の主題を物語っていて、素晴らしい!
単に、あの映画に対する選曲が良かっただけかもしれませんが・・・。
逆に、音楽は音楽で完全に独立したパワーをもっており、音楽を聞いても映画のシーンを思い起こさせない。
通常映画は、映像と音楽が表裏一体になっており、どちらかが欠けると、どちらかだけだと、その両方の「マジック」が失われる。
何度も、それには失敗した経験があり、今回は成功!でした。
映画の内容と同等にその音楽も優れていたと思います。
そして、原作も読みましたが、敢えてあの作品を映画化したシュナーベルを監督として尊敬します。おそらく、一作家として原作者に対する深い共感と愛情があったからできたことでしょう。
その深い思いが、音楽に至るまで徹底的にこだわったことが伺える一作そして一枚です。
夜になるまえに [DVD]
~信じられない程の美しい海、空、森、自然を持つキューバで、かつてこんな革命があったなんてなあ。。。。人間の歴史ってすごいなあ。。。黙祷。
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レイナルドは何故執筆するのか、に対し「復讐だ」と言い、同性愛は「武器」だと言った。母の懐よりも「自由に対する誇り」という苦難の道を選んだ彼の死に様までも、とても美しかった。崇高な感じがした。実際のレイナルドは知らないけれど、素敵に描かれていると思う。それぞれ一つ一つの場面場面が全て美しく、印象的な映像に構成されていて、時折添えられ~~る詩の表現力にも感動できる。
ショーン・ペンと、さすがジョニー・デップの名演技!が観れるのもかなりオイシイと思います。~
夜になるまえに
生と痛みにあふれた本。それでも決して痛々しい暗さではなく、むしろキューバの光あふれる色彩や太陽、まばゆい海やそこに内在する喜びを印象として残すから不思議だ。でもなんて沢山の悲しみを抱えている国なんだろう。
個人的には、いつかキューバを訪れたいと思っていたが、簡単に行くことを考えられなくなった。それから作中に登場する、これまで愛読していた実在の作家、詩人について新たな面を知り、これもまた複雑な気持ちにさせられている。
時間をおいて、また読んでみたい。
夜になるまえに―ある亡命者の回想 (文学の冒険シリーズ)
美しい海、生きている悦びを味わった故郷。しかしカストロの独裁によって祖国に踏みにじられた青春とその才能。
とても辛い人生を書きながら、アレナスの言葉は読む者に弾けるような感動を与えます。キューバという国がアレナスの感性を育て、苦しめた。読む者に自由というものを考えさせる最高の自伝です。この感動は読まないとわからない。アレナスを知ること、とても貴重な体験になるに違いありません。