国家の命運 (新潮新書)
暴露的な話はないが、そのことがかえって著者の誠意あるスタンスを示しているように思うし、また興味深い裏話は多い。
中国との交渉においての、著者の名前(三十二)を巡ってのシビアで軽妙な交渉の会話などはその好例。
まっとうな官僚による、スケールの大きな外交論であり、国家論になっている。
一方でユーモアも随所にあり、スムーズに読める。
尖閣諸島における現政権の悲惨な対応を見ると、この本を読めばいいのにと思う。
TPP反対の大義 (農文協ブックレット)
TPP(Trans-Pacific Partnership 環太平洋経済連携協定)と日本の農業は本当に両立しないのか。
そう思って、TPPに反対の論陣をはる本書の著者たちの意見を読んでみた。
だが、わからない、私にはどうしたらいいのかわからない。
「米だけを例外に」という意見もあるが、では、沖縄のサトウキビは米基地関連の問題も絡み、措置ぜずに大丈夫なのか。
「国民投票で決めよ」という意見があったが、どういう理由でどう賛否を決めたらいいか。私には判断が下せない。
「株式会社で農業を」という意見もあるが、利潤追求の株式会社は日本の農地を外国に売ったりしないのか。
「高付加価値の日本の農作物を輸出せよ」競争力のある農業が育つというが、ほんとうか。
論者のひとり、農民作家の山下惣一氏はこういう。
「私は中国の金持ちのために百姓をやるつもりはない」
まほろまてぃっく らいぶ!&Music Clips [DVD]
このDVDを買った目的として内容を見たいというのもありましたが、
やはり撮影技術習得のために買いました。前回のらいぶの撮影よりも
撮影技術が向上していました。ドリー撮影なんかもしていたようです。
あと、これを見て思ったのですが、音が悪くありませんか?
やけに低音がききすぎて高音がほとんどないし、ワンポイントステレオマイクで録音したかのようにこもっていました。
ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)
そんな疑問を感じさせる本。大手マスコミや新聞を賑わすのは、米国を表面的に見ただけの肯定的な意見ばかり。そんな中、朝日ニュースター「ニュースの深層」サブキャスターで「デモクラシーNOW」の解説者でもある堤未果さんの最新刊がこれです。
相次ぐ民営化、貧困と格差は後に何を市民社会にもたらすのか。イラク戦争は民営化された戦争だった。サブプライムショックで右往左往する新聞ではなく、その背後にそもそも何があるかを誠実に取材したルポです。ワーキングプアはアメリカが先進国です。OECDの貧困率でもアメリカは1位、日本は2位ですから。医療や教育、平和など様々な日本の問題を考える上で参考になる一冊。オススメです。