小早川伸木の恋 (5) (ビッグコミックス)
妙子さんの暴走ぶりに圧倒された「小早川伸木の恋」も今巻が最後。どうも話が表面的にはきれいにまとまって行き過ぎている
一方で急に出てきたエピソード(小児外科への想い⇒転向)も多く、無理矢理纏めたなぁという印象がぬぐえない。
ドラマのエンディングとの兼ね合いもあったのだろうかと邪推したくなる…。
とは言え、ハッピーエンドな終わりはきらいではないし、信木氏、
妙子さん、カナさんそれぞれにとって
良い結末だった、と思う。
本書はもしかすると誰もが陥る可能性がある恋愛のジレンマを少し増幅して描いたもので、誰もが妙子さんになってしまう
可能性を秘めている中で、人は何を選択し、以下に自分らしく生きていくべきかを問いかけるなかなか深刻な命題を秘めた
ストーリーだったのではないかと思います。その意味でシリーズ全体では☆4.5位の気持ちではあります。
ただ最後のみーちゃんの将来はいらなかっただろう…。これは蛇足に過ぎると思う。
ので本巻の分は☆3つです。
小早川伸木の恋 (4) (ビッグコミックス)
ついにこのマンガも、テレビドラマになってしまいました。やっぱり柴門ふみは時代を見る目があるのか、テレビ界に柴門信仰がまだあるのか、そのへんはわかりませんが。
マンガの方は、この第4巻で佳境に入ってきました。30代ボーダーラインは、20代とは違うぞ!というところを見せてくれそうです。そうでなければ、80年代の柴門マンガと何も変わらなくなってしまうのですから。
くるりくるり
「小早川伸木の恋」のエンディングテーマです。
聞いていて悲しくなったり、やる気が出たり、いろんな局面を持った曲です。
個人的に好きな歌詞は「君と僕とが出会ったことは深く大きく」や「自分らしい生き方、這いつくばってもツラヌイテ貫き通そう」などです。
是非、ナナムジカの世界観を楽しんでください♪ドラマもお勧めです♪
小早川伸木の恋 DVD-BOX
各登場人物の関係がそれぞれ、厚く描かれています。見事です。
普通これだけ関係が多いと、全て薄っぺらくなってしまいそうですが、全てがバランスよく感情移入できる程度に表現されています。
ただ、それがあまりにも見事過ぎるというか、結局、どの関係に興味のある視聴者にとっても物足りないものになってしまっているのではないでしょうか。
私には、奥さんの恐怖と、躊躇いながらのカナさんとの関係が面白かったので、ここに絞って欲しかったです。
原作はどうか知りませんが、病院内の問題は、とりあえず「小早川さんは頑張って仕事しています」くらいにしておいて、上の2つに集中して欲しかった。
奥さんの恐怖をドラマ「ストーカー」みたいに毎回表現してしまうとか。(私も「携帯メール強要」の恐怖は多少経験していますので、あのシーンはリアルにホラーでした。)
カナさんとのシーンも、もっと迷いと情熱がみたかった。挿入歌は流行したあの曲で、とても2人のシーンにハマッていましたので、2人が登場しているシーンだけに流れるとよかったです。
何か、タラレバ的な感想になってしまいました。「惜しい」って印象でしたから。
オリジナル・TVサウンドトラック(Face 2 fAKE他)「小早川伸木の恋」
カナのテーマ、伸木のテーマ、伸木とカナ、愛しいあなたへなどが特に美しいメロディーです。ドラマ、および原作本をみながら聴いています。特に愛しいあなたへは旋律が極めて美しく、曲名の通りに愛しい人に捧げたくなるそんな曲ですから、ドラマに熱中している人はもちろんそうでない人にも一度聴いて欲しい1枚です。優しい気持ちになれますよ。