極道めし 2 (アクションコミックス)
第1巻同様、刑務所の中で美味い物自慢話の数々が繰り広げられるが、一つとして、高級な料理は無い。
すべて、我々庶民が食べ親しんだものばかりだが、そのシチュエーションと語りが独特だ。
どれも食べ物の美味さを、最大限に引き立てる語りっぷりだ。
リストラされて一家離散し、やっと工事現場の職を得たが、極寒の季節に所持金は硬貨数枚。
特価品の袋入りインスタントラーメンを、下宿で作って、鍋から直接食う。
空気の冷たさの中で、熱いラーメンが身体を芯から温める。
こんなシーンは、とうていヨダレ無しでは読めない。
そして、給料が出て、金に余裕が出来たら、インスタントラーメンは玉子入りだ。
ささやかな贅沢だが、これがまた美味そうだ。
逆説的な話もある。
わざと不味い料理を紹介して、本来の料理を引き立てたりもする。
最も印象に残るシーンは、ある受刑者が服役作業中に、心臓発作に倒れる。
倒れた時に発した、最期の言葉は、ある食べ物の名前だった。
この時の心境は、何となく分かる様な気がする。
第1巻を読んだ時も、ヨダレがあふれたが、今巻もヨダレの洪水だ。
嗚呼!無性に腹が減ってきた!!
極道めし 1 (アクションコミックス)
普通のトンカツ定食なのに…ただの立ち食い蕎麦なのに…
なんでこんなに美味しそうに見えるんだろう!
土山先生が描くおせち料理は、本当に宝箱のように見えます。
食欲がない時に読めば一気に食欲が湧くし、
お腹が減っている時に読むともう我慢できなくなります。
最近読んだコミックの中で一番ハマりました。
お勧めです!