サイドカーに犬 [DVD]
監督や竹内さんが似たような趣旨のことを発言していましたが、この映画は全くつかみどころのない映画です。
例えばアクションだとか、恋愛だとか、青春だとかに分類することが非常に難しく感じました。
観終わってすぐの感想は、「なんだか甘酸っぱいなぁ」でした。
作品自体もそうですが、挿入歌のRCサクセションの曲や主題歌のYUIさんの曲がそんな気持ちを増大させました。
これといったテーマがはっきりしないので万人に受け入れられるのは難しいかもしれませんが、個人的には好きな作品です。
特典DISCではメイキング・インタビュー・完成披露試写会・舞台挨拶が観られます。
なかでも舞台挨拶はかなり面白かったのでファンの方には2枚組みをお勧めします。
ジャージの二人 [DVD]
独特の雰囲気が面白い作品。浮世ばなれした父親と息子にまつわる物語である。この浮世離れの具合が意地悪く言えばどことなく現実感ぎりぎりを感じさせもする。しかし、彼等二人の生き方が心根にある潔癖さ所以であることに気づけば、物語がまったくの虚構であると突き放してしまえる人は少ないだろう。都会から田舎へ、普通の服装からジャージへ、食事は毎日トマト漬けといった極端な世界に抗うことなく二人が生きる緩いペースが、がむしゃらに走ってきた現代人の心の隙間に沁みる。親子を演じた鮎川誠氏と堺雅人氏がうまくはまっていて、茫洋とした生き様をうかがわせる、会話の「間」もいい。天然という言葉がマイナスのイメージをもって捉えられる現代、あえて人誰しもが持つ天然さ、いわば人としての懐の広さに光をあて、その大切さを静かに訴えかけてくる。もっと言えばその心ばえをして彼等のような時間を自分も生きてみたいと思わせる作品だ。
猛スピードで母は (文春文庫)
映画にもなっている【サイドカーに犬】と芥川賞受賞作【猛スピードで母は】の
中篇2つで出来ている本。長嶋さんの作品は初めて読んだのだけれど、
全体にとても良質な児童文学の匂いがして好感が持てました。
破天荒な父親と大喧嘩して出ていった生真面目な母親。そこに突然現れた謎の女性洋子さんと
薫とのヘンテコな夏の友情が描かれた、サイドカー。職業も付き合う男性も、
どんどん変わっていく母と小学六年生の慎の暮らしぶりが淡々と書かれている、猛スピードで。
共通して出て来るのは、どこか欠落してるハグレ大人。と、彼や彼女らに振り回されながらも、
「大人にも色々な大人がいて、それぞれに事情があるんだ」って事がわかっている子供。
両者の不思議な信頼関係の質感が凄くリアルで好きだった。サイドカーでの、
洋子さんと薫が子供と大人の関係だけじゃなく、女同士で友情を育んでる感じ、
もらったテープの思い出を大切にしてる点。猛スピードの母が、
女手一つで息子を育てる為に選んだ仕事。その職種ならでは、の嫌な場面を見てしまった後
ドキマギする慎と、サバサバした母の対比。さらりとした文体の中に
子供と大人の向き合い方の核心書けてるのに驚きました。今度長編も読んでみたいと思います。
FIELD OF NINE DIGITAL EDITION200
面白いです。野球をテーマにしたカードゲームはなかなかないので貴重です。内容もしっかりしていて戦略を立ててうまく試合を進めたり、ペナントなどを勝ち抜いて強いカードをもらいそれをまたデッキに組み込み有利に戦ってゆく。データなどは今となっては古いですがお気に入りに選手カードを使って戦って勝つというのは気持ちいいですよ。