奏光のストレイン waltz.I 通常版 [DVD]
スタジオ・ファンタジア製作の「君が望む永遠」の監督渡邊哲哉の期待の次作「奏光のストレイン」DVD第1巻です。同じスタジオ・ファンタジア製作でキャラデザは引き続き藤田まり子氏、シリーズ構成(シナリオ)に赤星政尚氏を迎えスタジオ・ファンタジア期待の新作としてWOWOWにてオンエアーされた作品です。
結果から言えば、傑作とはならないけど良作であると言う感想です。美麗なキャラデザを含む絵と、映像をみるものをグイグイ引きこむ渡邊哲哉氏が監督を努める作品特有の秀逸な演出、あと良質なシナリオと、あらゆる面でクオリティが高く潜在的には傑作となる可能性を持ったとても良い作品なのですが、一つのテーマ・目的に絞った内容ですので(あと全13話というのもあるのかもしれませんが)、シナリオが短く感じられ結構あっさり感が残る作品でしたので、「質は期待通りだったけど、どうしても傑作とまでは評価がつけられない」といった感じです(ただ無駄にダラダラ続けるよりは良かったのかも)。この「一つのテーマ・目的に絞った内容であり、あっさり感が残るシナリオ」という点が、「ひねりの無さ」と感じられ、人によっては低評価につながるかもしれません。
という訳で作品の質自体はとても高く良いので、「傑作だった」という感想までは抱かなくても、「クオリティの高い良質な作品であった」という感想を持つ作品だと思いますので、個人的には好きな作品で星4つ。ただ第7話は何だか毛色の違う繋ぎの「変な話混ぜるなよ」と言いたいダメダメな話となっていますので注意。あと「SF美少女メカアクション!」と宣伝しますが(まぁそうなんですけど)、シリアス重視の硬派な作品ですので誤解無きよう。
奏光のストレイン ロッティ・ゲラー
実は発売前の写真だけを見ていた段階では同時発売のセーラのほうがポージング、表情とも気に入っており、セーラだけ予約していました。
発売後、何気無く店頭でみたロッティでしたが、その完成度の高さに一目惚れ…結局お持ち帰りとなりました(笑)
さて、なにがそんなに良かったかと言うと…クルクルカールした髪の毛からはみだした毛先のシャープさ、くりっとした瞳も左右バランスが大変秀一です。これがなかなか再現が難しいのか、ありそうでなかなかないものです。店頭で見ても個体差はほとんどなく満点をあげてもいい出来栄えです。あと、髪の色が濃いのですがきちんとシャドーが入っていて仕上げが丁寧です。今回セーラが色っぽい路線ならロッティは元気な可愛さでしょうか。迷っているなら買って損はしませんよ
奏光のストレイン サウンドトラック
欲しい曲(Strain Battle )が欲しくて買ってしまったこのサントラ。
聞いてみると心に響く音楽が多いのでお勧めです。
ただ、作品を見てからの購入をしたほうがいいかも・・・。
奏光のストレイン セーラ・ウィーレック
後ろから見るとパンチラしている絶妙なスカートの角度は素晴らしい。
前向きに飾っているだけでは分からない実は・・・な所がポイント。
顔の造形も原作通りで期待大です。
奏光のストレイン waltz.II 初回限定版 [DVD]
WOWOWノンスクランブルアニメーション『奏光のストレイン』の第2,3話を収録したDVDです。
裏切り者となった兄によってグラベラは殲滅、親友は皆殺しにされ、
ストレイン操縦に必須のミミックさえ破壊された衝撃の第1話から
再起した主人公セーラの不屈の闘志と執念が炸裂します。
それでも兄に再会したいと純粋な想いを胸に、愚直に練習に打ち込むセーラ。
彼女を疎み忌み嫌う練習生達の人間的未熟さと陰湿ないじめの嵐に、観てるこっちが憤ること必至です。
どんな仕打ちにあっても決してくじけない鉄の意志との相対描写は人の中に溢れる表裏一体の感情そのもの。
さらに第3話の亜空間航行中の練習艦へのありえない襲撃。
「これは演習ではない!繰り返す!これは演習ではない!!」と叫ぶ艦内放送が
突然の戦闘の絶望感、緊張感をさらに盛り上げます。
女だろうとひよっこ練習生だろうと戦場で次々と殺されていく圧倒的劣勢は阿鼻叫喚の地獄絵図。
戦場の非道さ残酷さが濃厚に表現された展開に、これは最終回か?と観てるこちらも動揺してしまいます。
しかし最後の最後に彼女と彼女の出会いが起こした起死回生の奇跡は、
今までの鬱憤を払拭させるような熱いカタルシスに溢れています。
底から湧き上がる重厚な音楽と、亜空間戦闘中の緊急発進警告音がさらに高揚感を煽ります。
余談ですが、WOWOW放送時の第1〜3話を観た友人曰く『客を乗せるのが上手い』とのこと。
「美少女メカアクション」の見た目と裏腹に視聴者を完全に裏切った重厚な展開は観る者を惹きこみます。
第3話最後はまぁ、ご都合主義といえばそうなのですが、
それを感じさせない作品に対する作り手の気合にも感服です。ぜひ一度は観ていただきたいですね。