オリジナル版 懐かしのアニメソング大全(1) 1963~1967
このアルバムでは創世記の日本のアニメを当時の録音のまま収録しているので、当時を知る大人たちには非常に懐かしいのではないでしょうか。年齢がばれますが私もそういった世代に育った人間なので、こうした企画に出逢うとよだれが出そうなくらいに懐かしく感じます。
鉄腕アトムや鉄人28号などの初放送時はさすがに覚えがありませんが、宇宙少年ソラン、宇宙エース、スーパージェッター、W3、おそ松くん・・・こうしたアニメヒーローたちは当時の小さな白黒TVの画面の中でぎこちない動きで暴れまわっていたものです。当然ビデオなど無い時代、激しいチャンネル争いの中で必死になって見ていた小さな画面。とても短いスペースでは書きつくせない思い出があります。
なお、当時のアニメのオープニングでは鉄人28号や遊星少年パピイ、進めレオ!等のようにスポンサーを主題歌中に連呼するばかりでなく、スポンサー名がアニメ画面に組み込まれたりしたこともあったため、再放送でオープニングがカットされることも珍しくなく、非常に残念に思ったものです。近年でもBSで放送されたビッグXやワンダー3ではオープニングの一部をカットしていました。何と腹立たしい!
それにしても、「戦え!オスパー」ってあの山田太郎が歌っていたのですね。知らなかった・・・。
0戦はやと (上) (マンガショップシリーズ (22))
現在ではその存在すらも否定するかのように採り上げられない戦争アニメや戦争マンガ。しかし、映画やテレビで戦争物が流行っていた時期、マンガの世界でも戦争物は人気を呼び、この0戦はやとはアニメにもなったし、その中で流れた曲はソノシート(紙のようにペラペラのレコード)になって、当時子供の私は購入した。巻末にその代表的な曲の歌詞が載っているが、作詞が倉本聡、作曲渡辺岳夫とは知らなかった!
上巻は爆風隊結成から一色強吾が目を負傷したところまで。今読んでみると、昔の記憶がよみがえって懐かしいのと、小学生でよくこんなマンガを読んでいたと我ながら驚く。しかし当時はプラモデルの製作もブームで、戦闘機や戦車の知識はかなりあったと思うし、サンデーなどの週刊マンガ誌、冒険王など月刊誌でも太平洋戦争の出来事が採り上げられ、戦争そのものの知識も結構あったと思う。
今の感覚で読むと「ついていけない」と思うが、この本の価値観で世の少年が胸を躍らせた時代があったことは記憶するに値すると思う。
0戦はやと (下) (マンガショップシリーズ (22))
下巻は目を負傷した一色強吾が部隊に帰還するところからキングサタンとの対決まで。
これは一つのメルヘンで、史実とは全く違うわけだが、話が急に終わってしまう感をぬぐえない。最後に書いてあるように、沖縄や本土上空で戦う姿まで引っ張れなかったのだろうか? 昭和30年代後半に起こった戦記ブームはプラモデルにまで影響を及ぼしたのだが、急にしぼんでしまったのはなぜなのだろう?
この種のマンガはもう現れないだろうが、一時代を築いた作品として記憶しておいてもいいと思う。
零戦は、いまも世界の空を飛ぶ (えい文庫)
40過ぎのおっさんですが、子供の頃軍艦のプラモデルを作るのが好きで、海軍の会戦記の類の本も結構読んでいた。
こちらのレビューがきっかけで軽い気持ちでこの本を手にしたのだが、不思議なもので一番印象に残ったのは、文中の「撃墜王 坂井三郎の伝承」と「淵田美津雄中佐との一期一会」。
特に、坂井氏の「ゼロ戦の20ミリ機関砲は空戦では役に立たなかった」とする発言は新たな発見。やはり、この方は現場主義なのですね。この伝説の撃墜王について、もっと知りたくなった、そのきっかけを与えてくれたことに感謝して星4つとしたいと思います。
もちろん、本論の零戦保存の件についても、類まれなる記録だと思います。