日経 TRENDY (トレンディ) 2010年 11月号 [雑誌]
トレンディはよくコンビニでみかけていたものの、これまで買ってまでは読んでいませんでした。
今回、スマートフォン特集ということで買って読んでみたら、結構深くまで掘り下げて取材されているんですね、驚きました・・・。
と思って本のタイトルをもう一度読んでみたら、「日経」トレンディなんですね。
だから深いのかな?
格安エアラインで世界一周 (新潮文庫)
文庫書き下ろし。
『12万円で世界を歩く』や『5万4千円でアジア大横断』のテーマや意識を引き継いで書かれたもの。
近年、LCCと呼ばれる低価格の飛行機会社が世界に広がりつつある。ヨーロッパを中心にアジアにも増加しており、サービスは悪い変わりに、場合によってはバスと変わらないくらいの値段で空をつないでいる。
本書は、日本からフィリピン、シンガポール、インド、UAE、エジプト、ギリシャ、アイルランド、アメリカとLCCを乗り継ぎつつ世界一周をしてしまおうという企画である。
しかし、単に安く乗ることを自慢するようなものではないし、あるいは普通の旅行記とも内容が異なる。日本人旅行者が乗るような「普通の飛行機」とは違った世界があることを示し、その分析を試みたのが本書なのである。乗客という点でいえば、そこは国外への出稼ぎ、移民の世界である。また、サービスの切り詰め方も半端なものではない。飛行場が普通のところとは異なって遠くにあったり、映画の音声を聞くためのイヤホンは自分で持ち込む習慣だったり。
しかし、うした世界に郷愁を感じ、受け入れてしまうのが著者なのである。そのあたり、下川氏の著作を読んできた読者には、おおいに共感できる感覚だろう。
グローバリズムや世界経済といった視点から読むことも可能な、内容の充実した一冊と思う。