死刑絶対肯定論―無期懲役囚の主張 (新潮新書)
著者は無期囚、過去殺人歴有の人物。
本書は著者が自己の好奇心を満たすべく、多くの長期受刑者に話を伺い纏めたもの。
これによると、驚くべきことに受刑者の多くは、自己の犯した殺人などの犯行について全く反省していない姿が伝わってくる(著者のように悔いている者は極少数という)。
こうした受刑者の言い分は、例えば「泥棒に入っている時に騒がれたので殺されても仕方がなかった」などというとても身勝手なもの。しかも、こうした本音は裁判では口にすることはない(反省した振りをする)点に憤りを感じる。
また、現在の刑務所では出所しても社会復帰できるようなプログラムではないことが再犯を助長している点を指摘しているなど、馴染みのない刑務所や受刑者の実態がよく理解できる。
後半には死刑廃止論議に伴う終身刑の設置について述べられているが、著者の考えに強く共感した。
読了後、やはり死刑は必要だということを改めて確認できた。
犯罪抑止や量刑など犯罪に関する多くの問題意識を投げかける良書である。
人を殺すとはどういうことか―長期LB級刑務所・殺人犯の告白
筆者は二人を殺して現在服役中の無期懲役犯です。
獄中で見た事、聞いた事、服役中の仲間の人間性を客観的に書いています。
天才に入る程IQが高い人の本だからか、所々漢字が難し過ぎて読めなかったり、
横文字の意味が分からなかったりはありましたが、
それは私のIQの低さのせいですが、全体的には読み易かったです。
筆者は娑婆に居た時はケーキを飛行機で食べに行く程裕福でしたが、
刑務所では年に1度出るクリスマスケーキ4口程に幸せを感じる、と書いています。
人生観の移ろいも面白かったです。
しかし、獄中にいてやっと殺された人間とその家族の無念さが理解出来る様になった、
と書いていますから、こんな事も想像出来なかったのかと脳天気さに呆れました。
世にも奇妙な物語 DVDの特別編3
素晴らしい俳優というは突然現れます。しかも、タモリのはコンパクトにまとまっていますので、あきない。疲れない。短い時間にその俳優の特徴を知るには最もふさわしいと思います。西村雅彦など、ずっと以前にこれを見て、何でもできる俳優という印象が植えられました。そして、あの有名な、「古畑シリーズ」鬼先生から、ユーモアたっぷりの任三郎の友達的存在と、また、元に戻って「Nsあおい」では、病院の鬼先生へと、変幻自在とはこのことかと思いました。それで、今回このDVDの発売は私にとってはとてもうれしいものです。VHSが見れなくなって、もうダメかな?と思っていたところに、急に目に飛び込んで来ました。昔の記憶を呼び覚ますかのごとくに。粋な計らいをするものです。しかも、意外と安価でたすかります。
労役でムショに行ってきた!
罰金を支払うことではなくムショ内の労働で返すという労役を選ぶなんて
どんないいかげんな人物だろうと思って読みましたが、ムショ内での筆者の
家族への思いにふれ切なくなりました。
けれど、労役仲間とのかかわり合いはおもしろい。
労役に無縁な人、興味のない人が読んでも、小説を読むようなおもしろさが
あると思います。
筆者がムショ内で日記をつけていたそうで、リアルに内部の様子がわかります。
傍聴マニア09 裁判長!ここは懲役4年でどうすかDVD-BOX(5枚組)
序盤はコミカルだが、だんだんとシリアス路線へ。
なぜ傍聴しているのか。
人の不幸を楽しむなんて不謹慎ではないか、といった展開もあり。
最後は裁判員制度につなげていて、気軽に見れて得るものの多い作品になっていると思います。