![]() あにいもうと [DVD] |
成瀬監督の50年代の傑作。無学な石工の毎日をたんたんと過ごす兄、村の小さな食料品店を経営する父母、そこへ都会で子を作るまでの恋をして、結局失恋して実家に帰って来た上の妹(京マチ子)と助産婦を目指して勉強する末の娘。家族の愛憎がたくみに、かつ情緒深く描かれています。兄(森雅之)と上の妹(京マチコ)の取っ組み合いのけんかシーンは必見もの。また、母親役の浦辺粂子が、とっても温厚でいい味だしていて、昔の「おふくろさん」のモデルを好演してくれています。家族ゆえの愛憎。しかし、心の中はお互い通い合っている。家族について考えさせられた名盤です。文句なく5つ星としたいと思います。 |
![]() あんずよ 燃えよ [DVD] |
作品としては古き良きNHKらしい上質な出来上がりです。原作がとても良く再現されていて、今でも通用しそうなカメラワークや台詞、また俳優陣の演技で当時の制作現場の技術レベルと熱意が伝わってくる作品になっています。ですが、今の水準に慣れている人にはいかんせん画質が悪すぎます。ちょうどVHSのEPモードとSPモードの中間ぐらいでしょうか(特性的には三菱ではなく日立的です。理解してもらえるでしょうか?)。32型のテレビでモニターしても顔のつくりがハッキリしません。ちょっと残念です。デジタルリマスターして再販して欲しいのですが、損益を考えると・・・
ただし日本のドラマ制作史上貴重な作品の一つには間違いないので、このDVDが存在すること自体が一つの英断であると称えられてもおかしくないと思います。 |
![]() 日本の心を唄う 現代日本歌曲選集 第2集 |
私が最も信頼する某音楽評論家が絶賛していたため購入したが、私のような凡人には、やはり声の揺れ、衰えが気になり、感動したり、楽しんだりすることはできなかった。これで感動できるためには、よほど音楽の本質を見抜く力が必要であると思う(だから私は感動できなかった)。とはいえ、また将来聞き直せば新たな感動が得られる可能性もあるので、私としては、10年後に再度聞き直すために、大切に保管しておこうと考えている。 |
![]() 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (講談社文芸文庫) |
病院の帰りに吉本隆明の「老いの流儀」を買ったら谷崎「瘋癲老人日記」川端「眠れる美女」とともに、「われはうたえどもやぶれかぶれ」が老いを描いた傑作と書いてあったので、手にとってみた。自分の身体の調子が悪いので、性を描いた他の二作は読めずに、、「われはうたえどもやぶれかぶれ」は読めた。病院のレントゲン室で待つ描写など誰でも病院に行った者なら身に覚えがあるだろう。ただ自己暴露的な傑作ではあるのだが、文章の訓練をしてこなかった私が崩壊する身体を背負って何か書くのは難しい。 |
![]() 作家の猫 (コロナ・ブックス) |
私は猫好きだが猫の見た目にはうるさいほうで、美形でない猫にはあまり興味がない。
だがこの本の猫たち、どの子もとてもかわいいのだ。 美形の子猫ばかり集めた写真集よりも、ずっと萌えるのだ。 白黒の、細かいところがつぶれてしまっている古い写真がそんな吸引力を持つのは、 飼い主である作家(おじ様が多い)と一緒に写っているから。 不思議とこちらも飼い主目線になってしまう。 猫を飼い始めて寛容さを身につけた。 なんといっても相手は人ではないのだから、思い通りにはならない。 そしてその寛容さは、猫よりも私自身に安らぎをもたらした。 作家といっても色々だとは思うが、神経を鋭く保ち続けることが創作には必要であり、 そして時にその鋭さが彼らを悩ませる。 傍らに猫を置き、猫への寛容をもって自分を癒す作家たち。 その光景は温かくて懐かしい。 |
![]() 或る少女の死まで―他二篇 (岩波文庫) |
非常に繊細な表現で少年の成長とともにその周囲の人間との関わりを描く。タイトルの「或る少女の死まで」では、作家修行中の主人公が泊まる宿の隣に住む家族の少女が死ぬという所で物語が終了するが、最後に彼女に宛てた悼詩が紹介されるがそれがとても切ない。その他、「性に目覚めるころ」では、主人公が恋心を寄せる少女の赤い着物が寺の境内に映える姿が印象的であったり、「幼年時代」での腹違いの姉へ向けられら淡い愛情が切ない。 |
遠きにありて
ROSSA曲「遠きにありて」(3rdアルバム・柿の木のある家に収録)のイメージビデオです。 田中の生まれ故郷である金沢がテーマの曲なので金沢市内を流れる犀川の写真を使っています。 この川沿いに詩人室生犀星の碑が見られますが犀星の「ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの」という詩句から曲のタイトルがつけられました。
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