BLUE ~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI (CCCD)
特別、尾崎のファンではありません。ただ学生時代に良く聴きました。
久しぶりに、そしてトリュビュートを聴いて、とても懐かしく尾崎の楽曲の素晴らしさにあらためて気づかされました。
尾崎そのものを好きな人には尾崎らしくないアルバムだと思うかもしれませんが、音楽好きなら聴きやすいと思います。
トリュビュートはコピーではないので、参加者おのおのの味をだしつつ、楽曲を生かす。
時代を越えても、尾崎のメッセージは語り継がれるでしょう。
そんなきっかけになる1枚だと思います。
evergreen
ボーカル自体は決して歌が上手とは言えないと思うのですが、個性があって、マイリトルラバーの世界を創り上げるために十分に機能した魅力ある歌声だと思います。この声に惹き込まれて聴き入ってしまうのです。
『白いカイト』『Hello,Again 〜昔からある場所〜』は名曲だと思うし、初期の代表曲でもあります。忙しい日常の中で忘れがちな幼かった頃に必ず持っていた純真な気持ちを取り戻してくれるようで、とってもお気に入りです。
アルバムには、野球ボールに書かれたメンバーのサインの写真も。
天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)
村山由佳さんは主人公が恋をする春妃のことを「清冽」と表現していました。確かにこの複雑で強く、弱いヒロインは
清冽そのものです。そして、主人公の若者も、この小説自体も、村山由佳さんの書き口―『約束』などの小説でも
感じられるように清冽―美しく清んでいて色々な意味での冷たさがある、そう感じました。
登場人物の設定などもある意味ではありがちそのものです。うつの状態、苦境の中で一方ではもがき苦しみ、
他方で必死にがんばる、そんな登場人物たちは純粋そのものです。私自身、そうした状態を味わったことがありますから
ひどく共感してしまいます。そうした設定で、本当に真っ直ぐ恋愛小説を作り上げているのに、感情を揺さぶられてしまう、
ドキドキしてしまう、チクチク痛みを起こさせるような純粋で清冽なストーリー、文体は村山由佳さんでなければ書けません。
直木賞受賞作『星々の舟』のような挑戦的で意欲的な話ではなく(こちらもチクチクしてきて大好きですが)、
あくまでストレートな小説で、新人時代の作品であるからか、心の微妙な動きをより感性的に捉えている気がします。
『約束』のような読後の複雑な心境になりました。
正直、これだけ真っ直ぐな恋愛小説を好きだ、というのも恥ずかしいのですが、この小説は心を揺さぶられてしまいました。
一度読み始めたら止まらず、1時間半ほどで一気に読み進めてしまいました。村山由佳さんの読み手を引き込む
感性的で清冽な文体はやっぱり特別だと思います。簡単に読むことが出来ますしぜひ読んで欲しいと思います。
灼眼のシャナ〈4〉 (電撃文庫)
アニメは散々(DVDで5回)見ましたが、基本的に同じストーリーでも小説を読むのはワクワクします。それは、より面白いお話が期待できるという部分も当然あるのですが、やはり、文章での描写は、ライトノベルだからと侮るなかれ。高橋弥七郎さんの文章が誘う光景はアニメ以上の迫力で迫ってくることもザラです。
恥ずかしながら、見たこともない漢字もありましたが、その知らない漢字の形や読みの音も心地よいものでした。
マージョリー・ドーの呪文や詩は、小説で初めて確認できたものもありますしね。
アニメにはなかったですが、ティリエルがシャナのネンネ振りを嘲る言葉に、不覚にもドキっとしてしまいました。シャナさんは意味すら分からなかったようですが(笑)。
シャナをも後ずさりさせる吉田一美の本気に熱をもらい、畏怖すべき強大な紅世の魔神アラストールに妙に惹き付けられたり、なんとも楽しい第4巻でした。
BLUE~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI
尾崎の親友の岡村ちゃんだからこそあそこまで大胆にアレンジ出来たんだろうな。
別物だけど、いいね。
20年ぐらい忘れてた尾崎を思い出させてくれて、ありがとう。