激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
個人的にこの曲を聴いた時、CHILD PREYリリース時を思い出します。
前作よりも輪郭がハッキリしたギター、スラップで叩きつけるようなベース、手数が多くボトムをしっかり支えるドラム、何種類もの声を使い分けほんとに1人なのか?と思わせるボーカル。
強靭なバンドサウンドとグルーヴ。
地を這うようなヘヴィさ。
またまた先が見えない状態になりました。
SLIPKNOTなどが比較対象にされているが、それはもう日本には比較するバンドがいないからではないか?
孤高の存在となったDIR EN GREYはどこに向かうのか。
これからが楽しみだ。
激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇(初回生産限定盤)(DVD付)
何ともDIRらしい曲である。
しかしあまりにも彼ららし過ぎる。UROBOROSの衝撃がそれほど大きかったと言える。
確かに曲は巧くなっている。演奏も力が入っている。
しかしどうも、なぜか、彼ららし過ぎるような気がしてしまう一枚だ。
UROBORSの、特にVINUSHKAを聞いた時ほどの衝撃は味わえない。
このシングルがUROBOROSの前に出されていたならば、感想も変わったかも知れない。
或いは「GLASS SKIN」とこのシングルが逆だったら、とも思う。
良い意味で期待を裏切り続けると言うのは、酷く困難であるというのは理解している。
今回は、僕の主観では「惜しい」曲だ。
もちろん好きな曲というのは十人十色であろう。
ライブ等では全く違う曲になるかも知れない。
それは楽しみに取っておこうと思う。
MACABRE
正直な話、このアルバムの曲、特に「脈」や「MACABRE 」
を聞いたときはそのあまりの毒々しさに受け付けなかった。
GAUZEの世界観とは全く異なっていて、
人間の脆さや悲しみ、憎しみ、狂気の愛に「美」を求める
ボーカル京の暗黒世界が広がっている。
このアルバムをもう一回聴きなおそうと思ったのは、
DirのMACABREツアーの様子をおさめたDVDを見てからだ。
「MACABRE 」の演奏に特にひきつけられた。京が描く世界が、
彼の狂気のパフォーマンスで表現しているのをみて、
この世界にひきこまれた。
いまのDirのダークさは、このアルバムに築いた世界観が土台になって
いるように思える。
京の世界観に完全に魅せられたアルバムだ。
京の宝づくし 縁起物
著者は儀式作法研究会というところの代表を務めている人物。京都、作法、慣習などの本が数冊あるようだ。
本書は、縁起物の数々を写真をまじえつつ、簡潔に紹介したもの。松竹梅、鶴亀、門松、注連縄、絵馬、御幣、十二支、七福神、五月人形、柏餅、熨斗、水引、赤飯、招き猫、福助など100種類近くが取り上げられている。
それぞれ、起原や用いられ方、意味合い、飾り方が解説される。簡潔で分かりやすく、実用性も高い。
一方で、読み物としては満足できない。記述を切りつめすぎて、蘊蓄やふくらみが足りないと思う。タイトルには「京の」と入っているが、京都の儀礼や慣習の本というわけではない。全国どこでも通用する話だ。