第十九期竜王決定七番勝負激闘譜―竜王・渡辺明vs.棋聖・佐藤康光
竜王戦の挑戦者には、なぜかその年で最も勢いのある棋士がなることが多いと言われる。これまで連続3期しか防衛記録がないのも事実である。渡辺は当時の名人でもあった森内竜王を破ることで単に勢いのある棋士ではないことを証明し、さらにその後の好成績とタイトルを維持することで棋界の新しい第一人者としての評価を徐々に獲得しつつある。その渡辺竜王に昨年挑戦したのは、やはりその年で最も勢いのある棋士、佐藤康光棋聖だった。佐藤棋聖は、以前は絶対指さなかった戦法(例えば振り飛車、右玉等)を最近は多用するようになり、昇華した独自の最先端研究や棋理が抜群だったためか圧倒的な強さを見せ付け、彼のこれまでの棋士人生でピークとも言える時期を迎えていた。
「彼(渡辺竜王)とは読みが合わない」としきりに唱える佐藤棋聖、佐藤乗りの声が多い風潮に「私は下馬評を裏切るだろう」といつもの大胆発言をする渡辺竜王。この2人の七番勝負は、「勝負の流れ」の存在を大きく意識させるものとなった。この本の序文で渡辺竜王自身も、この七番勝負の流れを大きく意識していたことを告白している。これは2人がお互いの人物をイメージしあった結果発生した現象であり、当初はすれ違っていた2人の想いが、直接対決を通して強くコミュニケーションしたのが今期竜王戦だったと言えると私は思う。
全局を通して、稀に見る「精力戦」だったことがあらためて深く伝わってくるのが本書である。第三局の124手目△7九角、第七局の2手目△3二金、この2つの手が我々観戦者にとっても特に印象的だが、指された側に与えた印象が勝負に大きく作用しているのが解り興味深い。
SIMPLE1500シリーズ Vol.40 THE 将棋2
修行みたいなので勝ち進んでいくと色々なオプションを貰えるというのは、まぁこれはこれの面白さなのかもしれませんが、私は最初から読み上げとかして欲しいのです。あと画面もちょっと見づらいですね。シンプルシリーズにここまで望むのは我侭なのでしょうか・・・
バトルスピリッツ Xレア パック <龍皇ジークフリード>
タイアップアニメ「少年突破バシン」「少年激覇ダン」双方で主人公が手にしている事もあり
シリーズでも断トツの人気スピリット「龍皇ジークフリード」。
一部では数千円の高値で取引される人気カードがお手頃価格で確実にあなたの手に!
カードの仕様はマスターレア準拠なので、見た目のインパクト不足は否めないところ。
しかし、カードの能力自体は変わってないので
デッキに組み込む事を考えれば丁度良いのかも。
おそらくメインターゲットもコレクターより実際にカードバトルをしている層でしょうし。
コレクターとしてはむしろ、
書籍特典や大会参加賞などで入手機会の少ないプロモーションカードが
3枚も加わっているのが嬉しいところ。
四間飛車破り 【居飛車穴熊編】 (最強将棋21)
急戦編でも評判のよかった渡辺竜王の著作でしたが穴熊編もうまくまとめられています。
佐藤康光著の最強居飛車穴熊マニュアル以来のわかりやすい居飛穴の本です。
内容を見てみると 藤井システムには触れていません。基本図がすでに端歩を突かず△62王型からすべて始まっている。
最近の傾向として4枚穴熊さえ組まさなければ振り飛車も戦えるという感じからくるものかあるいはページの制限からくるものかはわかりません。
5章に分かれていて1章、2章はプロローグ的な章で。
4枚穴熊に組めた場合の威力とそれを組まさないための手順が記載されている。
3章は、4間飛車の△44銀型です。アマチュアにはもっとも多い戦形かもしれません。居飛車としては松尾流を目指す方針で戦います。
松尾流に組んでしまうと多少先手がよさそうな感じなので(本では松尾流に組めれば勝率8割と記載されています)▲68銀と引いた瞬間に後手が動いてきますがその手順が明快でわかりやすい。
4章は、最近流行形の△32銀型の解説です。ここでも松尾流がキイポイントとなります。それをめぐっての戦いが詳細に解説されています。
5章は、△54銀型の解説でこの形は、松尾流にはさせないという戦形ですが先手としては指し方がたくさんありセンスが問われる形でもあるとのこと。
各章の後にキイポイントとなる局面の問題が出題されていて理解しているかどうか大変参考になる。また2章以降 すべて最初に各局面の竜王の結論が記載されていて興味あるのを先に見ることができたり再確認にもってこいだ。(この手法は羽生の頭脳が最初でしたがなかなかいい手法にように思う)
また各章のおわりに短い文章ではあるが居飛車の戦い方の方針を書いてくれているのもいいですね。