カルバニア物語 13 (キャラコミックス)
初っ端から、前巻でタニアに無礼を働いたナジャルへエキューが鉄拳制裁!
…物凄く胸がスカッとしました♪ その際の厭味も最高です!
やっぱりエキューは全面的にタニアの味方よね♪ と思った途端、
自分はタニアと同等、もしくはそれ以上と思い込んでしまった女性が2人も登場します。
ひとりはアナベル。エキューを慕うあまりタニアに不敬な態度を取るアナベルに、
何故かエキューは冷たく出来ず、鷹揚が持ち味のタニアも不快感を顕わに…
そういえば今までタニアと対立してきたのは殆ど男性(大臣とか王弟とか)で、
女性でケンカ売ってきたのはシルヴァーナくらいでしたね。
シルヴァーナは改心して去って行きましたが、さてアナベルは。
もう一人の困ったちゃん、リンゼイ・パクスタン伯爵令嬢は、
「ああ…こういう人っているよねぇ…」という、女に嫌われる女タイプ。
まぁ底が浅いので大した脅威ではなさそうですが、オルソン男爵夫人並みに鬱陶しい(笑)。
今巻はココアタワーの幽霊が活躍(暗躍?)するのですが、彼女に対峙した時の反応、
ライアン/冷徹、ナジャル/抵抗、タニア/同情?、アナベル/共感?、エキュー/阿鼻叫喚と、
これでそれぞれの大人度が解る気がしますね。精神年齢リトマス試験紙。
エキューは人生を戦ってるようでいて、好き勝手してるうちはまだ子供なのかも。
今回、オマケまんが『にょきにょきエキューちゃん』はカバー裏です。
『コーラル〜手のひらの海〜』から人魚の女王が出張出演! お見逃しの無いように☆
Corpus-Based Language Studies: An Advanced Resource Book (Routledge Applied Linguistics)
この本は、A、B、Cという3つのセクションからなっている。Aは、「コーパスとは何か」という教科書的な内容。Bは、コーパスに関する著名な論文からの抜粋。Cは、ケース・スタディーズ。
基本的には「教科書」であるため、コーパスについて何も知らない読者に向けて書かれている。だが、膨大な参考文献に言及しながら展開される精緻な議論は、バランス感覚に富み、コーパスを専攻する言語学者にとっても非常に示唆的である。また、「代表性」や「パラレル・コーパス」といった専門用語の辞典としても使え、論文などにも引用しやすい。
An Autumn Afternoon [VHS] [Import]
笠智衆の物静かながら圧倒的な個性は、それだけで「晩春」を思い出させ、その作品のリメイク版かと思わせるが、それは違う。話の筋立ては似ていても、話の展開、画面、登場人物など、遥かに練り上げられており、小津作品の最高傑作と思う。本作品を見てから、改めて名編「晩春」を見ると、案外に密度が薄いことに驚くほど。この作品では、意外なほどに、岩下志麻が極端に抑えた演技だが、それが話の展開を良い意味で非常に安定させていることがわかる。何と言っても、漢文教師で今はラーメン屋の親父になっている東野英治郎のずば抜けた役柄構成が圧倒的だ。戦時中笠智衆の戦艦の部下だった加東大介(鉄鋼屋のおやじ)に虐げられている場面や、卒業生の笠らにごちそうしてもらい、魚ヘンに豊、で鱧(はも)と、字だけ知っていて食べたことがなくがっついて食べる悲しくも滑稽な場面を演じる東野英治郎は絶品だった。その娘の、杉村春子のねじ曲がって可哀そうな性格描写や、岡田茉莉子と佐田啓二の団地住まいの「新しい」夫婦の型など、いろいろあって、それでいて、今も昔も変わらない親子の関係があって、時代が高度成長に進んでいく中、まだちょっと戦争の思い出があって。。。といろんな風物がごく自然に、少しコミカルに、静かに映し出されていた。とにかく良い作品だった。
Distance~君とのキョリ
好きな人との距離を縮めたいけど、なかなか上手く出来ない。そういう恋する男性のもどかしさと切なさを、重くなく爽やかなタッチで仕上げている曲だと思います。日本で走り始めたSS501の2ndシングル、要チェックです。
Tono-Bungay (Penguin Classics)
語り手であるジョージ(ウェルズと同じ名前)の半生記である。貧しく息苦しい幼少時代、叔父のエドワードを手伝い、インチキ強壮剤『トーノ・バンゲイ』で大儲け、成功によって垣間見た階級間の違いへの戸惑い、恋愛結婚と新しい恋人と離婚騒動、飛行機への熱中、破産に至るまでの一連のドタバタ悲喜劇、等々、様々な浮世の出来事が豊かな筆致で綴られてゆく。ウェルズの文芸的作品の中でも脂の乗った傑作で、例によってウェルズ自身の分身とも言うべき登場人物達の様々な表情を鏤め乍ら、新たな社会形態、新たな人間関係、新たな技術・発明がどんどん世の中を変えて行ったエドワード朝時代の移り変わりが、一個人の体験と云う形で、実に生き生きと活写されている。時代を代表する示準化石的名作と言うべきであろう。
この新しいペンギン版は、従来の決定版とされるアトランティック版のテキストを使用しており、16頁分の解説、25頁分の註の他、著者略歴、文献案内、テキスト註解が付いていてお薦めである。